環境に関わる責任気候変動問題への取り組み

事業活動のあらゆる面において温室効果ガス排出の削減に取り組んでいます

基本的な考え方

低炭素社会づくりに取り組んでいます

日本製紙グループの取り組み
日本製紙グループの取り組み

日本製紙グループは、(一社)日本経済団体連合会および日本製紙連合会の低炭素社会づくりに向けた方針に基づいて、積極的に地球温暖化の防止に取り組んでいます。
2016年にパリ協定が発効し、気候変動問題を取り巻く国内外の状況も変化することが予測されます。当社グループでは引き続き、低炭素社会づくりに向けた取り組みを強化していきます。

取り組みの3つの柱

日本製紙グループは「バイオマスボイラーの導入に代表される燃料転換」「製造・物流工程の省エネルギーの推進」「自社林の適切な管理によるCO2吸収・固定」の3つを柱として、事業活動のあらゆる段階で地球温暖化の防止に取り組んでいます。

環境行動計画「グリーンアクションプラン2020」の進捗

目標達成に向けて取り組んでいます

日本製紙グループは「グリーンアクションプラン2020」で、温室効果ガス排出量を2013年度比で10%削減する目標を掲げています。初年度となる2016年度は、紙パルプ事業における生産量の減少を受けてはいるものの、設備の集約化や更新などによる省エネ投資を積極的に進めた結果、2013年度比で1.5%の削減となりました。

バイオマスボイラーの導入に代表される燃料転換

化石燃料の使用量を削減しています

日本製紙グループは、建築廃材などの木質バイオマス燃料、使用済みタイヤやRPFなどの廃棄物燃料を燃焼できるボイラーや高効率ボイラーを導入し、化石燃料からこれらの燃料へ転換することで化石燃料の使用量を削減しています。この取り組みは地球温暖化の防止と同時に、化石資源の枯渇問題の解決にも貢献しています。 燃料転換や省エネ活動の結果、国内の化石エネルギーの使用比率は、1990年度に66%であったのに対し、2016年度は54%まで減少しています。

  • Refuse Paper & Plastic Fuelの略。紙ゴミと廃プラスチックでつくった燃料

化石エネルギーの使用比率の変化(熱量)(国内)

建築廃材など

建築廃材など

RPF

RPF

使用済みのタイヤ

使用済みのタイヤ

国内最大級のバイオマスエネルギー利用企業です

日本製紙グループでは、パルプをつくる時に副生される黒液や建築廃材などによるバイオマスエネルギーを積極的に使用しています。その使用量は、日本国内の非化石エネルギー総供給量(原子力・水力を除く)の約7%に及び、国内最大級のバイオマスエネルギー利用企業といえます。

  • 資源エネルギー庁「一次エネルギー国内供給の推移(2014年度確報)」をもとに日本製紙(株)で試算
日本製紙グループのバイオマスエネルギーの利用形態
日本製紙グループのバイオマスエネルギーの利用形態

新規バイオマス固形燃料の開発

トレファクション技術を用いた新規バイオマス固形燃料

トレファクション技術を用いた新規バイオマス固形燃料

木は大気中のCO2を吸収して生長します。木に由来する木質バイオマス燃料を燃やした時に出るCO2は、もともと木が吸収・固定していたものであるため、大気中のCO2量に影響しないとみなされます(カーボンニュートラルの考え方)。
この考え方に基づき、石炭ボイラーからのCO2排出量を削減するために、木質バイオマス燃料の混焼が推進されています。しかし、従来の木質チップや木質ペレットなどは、効率的に粉砕できないことや、屋外保管時の耐水性などが課題となっています。
日本製紙(株)では、比較的低温で木質バイオマスを炭化させるトレファクション技術を用いて、熱量を大幅に残したまま石炭と同等の破砕性を持つ新規バイオマス固形燃料を開発しています。

製造工程での省エネルギーの取り組み

省エネ設備を積極的に導入しています

紙の原料となる古紙パルプの中には、雑誌の背糊などさまざまな異物が含まれています。そのため紙を抄く前には原料から異物を取り除くスクリーン工程が設置されています。スクリーン工程では、入口配管から原料を送り、円筒に無数のスリットを開けたバスケットに原料を通過させることで、スリットよりも大きな異物をバスケットの外側で回転するアジテーターで除去します。
日本製紙(株)石巻工場では、アジテーターの軽量化や羽の形を変更することで、少ない回転数でも異物の除去能力が高い設備を導入し、エネルギー使用量を削減しています。
日本製紙グループでは、省エネルギーにつながる設備導入や更新を継続的に検討、実施することで、エネルギー使用量の削減実績を積み上げています。

自社林の適切な管理によるCO2吸収・固定

森林吸収と木の活用で大気中のCO2を固定しています

国内外18.1万ヘクタールの森林でCO2を固定

木は大気中のCO2を吸収・固定して生長することから、森林は炭素の貯蔵庫とも呼ばれ、森林を適切に保全することは地球温暖化防止につながります。
日本製紙グループは、日本国内の30道府県に9万ヘクタール、海外4カ国に9.1万ヘクタール、合わせて18.1万ヘクタールの森林を管理しています。持続可能な森林経営の考えに基づき、これらの森林を適切に管理し、木が持つCO2吸収・固定能力を維持することで、国内外の自社林に約3,300万トンのCO2を継続的に固定しています。
当社グループでは、CO2の排出抑制だけでなく、森林の保全を通じても、地球温暖化の防止に貢献しています。

木材由来のさまざまな製品でCO2を固定

木の中に炭素として固定されたCO2は、木が建材や紙などに加工された後も維持されるため、森林や木材由来の製品には、大気中のCO2濃度を増加させない機能があります。
従って、木材由来の製品の利用や古紙のリサイクルに積極的に取り組むことは、CO2をできるだけ長期にわたって製品に固定し、大気中のCO2濃度の上昇を抑えることに貢献します。
さらに、木材由来の製品は、建材などの素材としての役割を終えた後も、大気中のCO2濃度を増加させないカーボンニュートラルなバイオマス燃料として利用できます。

地球温暖化防止に貢献する木のカスケード利用
地球温暖化防止に貢献する木のカスケード利用
  • カスケードとは多段階という意味。カスケード利用とは、資源の利用効率を高めるために、高い品質が要求される用途から低品質でも構わない用途まで、多数の段階を経て1本の木を余すところなく利用すること

物流工程での省エネルギーの推進

グリーン物流に取り組んでいます

日本製紙グループは「積載効率の向上」「輸送距離の短縮」の2つを柱として、物流工程におけるCO2排出量の削減を目的としたグリーン物流に取り組んでいます。

日本製紙グループの取り組み
日本製紙グループの取り組み

積載効率の高いモーダルシフト輸送を推進

2016年度の日本製紙(株)洋紙部門のモーダルシフト化率は89%となり、高い水準を維持しています。

  • モーダルシフト化率 輸送距離500km以上の産業基礎物質以外の一般貨物輸送量のうち、鉄道または海運(内航海運・フェリーを含む)によって運ばれる輸送量の比率

流通事業者と協力した輸送距離短縮の取り組み

製紙工場からの直接納入による総輸送距離の短縮
製紙工場からの直接納入による総輸送距離の短縮

日本製紙グループは流通事業者と協力して倉庫を経由せずにお客さまに直接納入し、総輸送距離を短縮することでもCO2排出量の削減に取り組んでいます。

グリーン経営認証の取得

グリーン経営認証のロゴマーク

グリーン経営認証のロゴマーク

グリーン経営認証は、(公財)交通エコロジー・モビリティ財団が認証機関となり、グリーン経営推進マニュアルに基づいて一定以上の取り組みを行っている事業者に対して認証・登録を行うものです。
日本製紙グループでは、8社16事業所でグリーン経営認証を受けエコドライブの実施、自動車の点検・整備、廃車・廃棄物の抑制・適正処理およびリサイクルの推進などに積極的に取り組んでいます。

グリーン経営認証取得状況(2017年7月1日現在)
社名
日本製紙物流(株)、旭新運輸(株)、(株)南光物流サポート、(株)豊徳、エヌピー運輸関東(株)、エヌピー運輸富士(株)、エヌピー運輸関西(株)、エヌピー運輸岩国(株)
  • 国内連結子会社、国内非連結子会社
千代田区温暖化配慮行動計画書制度「優秀賞」を受賞
千代田区長から賞状と記念品の授与

千代田区長から賞状と記念品の授与

日本製紙(株)は本社のある千代田区(東京都)において「千代田区温暖化配慮行動計画制度」の「優秀賞」を受賞しました。千代田区は国の「環境モデル都市」に選定されており、この制度は、対象となる各事業所が公表した温暖化対策を千代田区が評価し、特に優良な取り組みをした事業所を表彰するものです。
当社は、2012年度にも「環境教育部門賞」を受賞しています。今回の「優秀賞」では、節電などの省エネ活動に加え、環境教育や社内外への情報発信が「環境人材」の育成につながる取り組みとして高く評価されました。今後も、この受賞を励みに、さまざまな取り組みや情報発信を行うことで、環境保全活動に努めていきます。