環境に関わる責任方針とマネジメント

環境憲章のもとグループ全体で環境マネジメントシステムを構築し環境に配慮した企業活動を実践しています。

基本的な考え方

事業特性と社会的課題をふまえて環境負荷の低減に努めています

日本製紙グループは、製品の製造工程で発生する環境負荷を低減するために、「日本製紙グループ環境憲章」の理念と基本方針に基づき実効性を重視した設備の導入や操業の効率化などを進めています。

日本製紙グループ環境憲章
(2001年3月30日制定 2007年3月30日改定)

理念

私たちは、生物多様性に配慮した企業活動を基本とし、長期的な視野に立って、地球規模での環境保全に取り組み、循環型社会の形成に貢献します。

基本方針

  1. 1.地球温暖化対策を推進します。
  2. 2.森林資源の保護育成を推進します。
  3. 3.資源の循環利用を推進します。
  4. 4.環境法令の順守はもとより、さらなる環境負荷の低減に努めます。
  5. 5.環境に配慮した技術・製品の開発を目指します。
  6. 6.積極的な環境コミュニケーションを図ります。

環境行動計画「グリーンアクションプラン」

具体的な目標と行動を定めています

目標達成に向けた仕組み
目標達成に向けた仕組み

日本製紙グループでは、環境憲章の基本方針6項目に沿った環境行動計画「グリーンアクションプラン」を定めています。これに基づき、グループ各社がそれぞれの事業特性に即した環境行動計画を定めることで、「グリーンアクションプラン」の目標達成に向けた実効性を高めています。

「 グリーンアクションプラン」2015の結果と2020の策定

2011年度から2015年度までの環境行動計画「グリーンアクションプラン2015」では、グループ各社の積極的な取り組みによって一定の成果を上げた一方で、資源の循環利用の項目では未達となった目標がありました。
その成果と課題をふまえ、2020年度までの新たな環境行動計画「グリーンアクションプラン2020」を2016年4月に策定。バリューチェーンの各段階で目標を設定し、環境負荷のさらなる低減に努めていきます。

バリューチェーンの各段階で目標を設定
バリューチェーンの各段階で目標を設定
日本製紙グループ環境行動計画「グリーンアクションプラン2020」(2016年4月1日策定)
グリーンアクションプラン2020
1. 地球温暖化対策 温室効果ガス排出量を2013年度比で10%削減する。
物流で発生するCO2排出量の削減に取り組む。
2. 森林資源の保護育成 持続可能な森林資源育成のため、国内社有林事業、海外植林事業(Tree Farm構想)を推進する。
国内外全ての自社林での森林認証を維持継続する。
製紙原料の全てを森林認証制度で認められた材とする。
トレーサビリティを充実させ、持続可能な森林資源調達を推進する。
国内森林資源の健全な育成のため、国産材の利用を推進する。
3. 資源の循環利用 古紙利用技術の向上により、さらなる古紙利用を推進する。
廃棄物の再資源化率を98%以上とする。
4. 環境法令の順守及び環境負荷の低減 環境マネジメントシステムによる環境管理の強化と環境負荷の低減に努める。
日本製紙グループ化学物質管理ガイドラインに則り、化学物質を適正に管理する。
5. 環境に配慮した技術・製品の開発 木質資源の高度化利用を推進する。
脱化石燃料を促進する設備技術の開発を推進する。
環境配慮型製品・サービスを通じて環境負荷の低減を推進する。
6. 環境コミュニケーション ステークホルダーに環境情報を開示し、また対話等を通じて環境コミュニケーションの活性化に努める。
環境保全活動への参加・支援を活発に行う。
7. 生物多様性への取り組み 日本製紙グループ生物多様性保全に関する基本方針に則り、生物多様性に対する全社的な取り組みを推進する。
  • 国内生産拠点を対象

環境経営の推進体制

グループ全体での環境マネジメント体制を確立しています

日本製紙グループの環境経営の推進体制(2016年3月末現在)
普及用国産材マーク

日本製紙グループの環境戦略に関する審議・決定機関は、経営執行会議であり、グループ全体の環境活動を統括しています。環境担当役員を委員長とする日本製紙グループ環境委員会は、グループ会社の環境経営の原則となる環境憲章の理念と基本方針を実践するために、環境行動計画の立案や進捗状況を監視し、経営執行会議に報告します。経営執行会議では、新たな施策を審議・決定することで、グループ全体の環境活動を統括し、継続的な改善を図っています。

環境管理体制の強化

日本製紙グループでは、本社と工場の環境担当部門が連携して、環境管理体制の強化に努めています。
例えば、日本製紙(株)では、各工場・事業所のボイラーから排出される大気汚染物質の排出状況を一元管理できるシステムを導入し、本社・工場が一体となって法令順守と環境負荷の低減に努めています。

環境マネジメントシステムの導入

ISO14001更新審査

ISO14001更新審査

日本製紙グループは、環境経営を推進するための施策のひとつとして、国際規格であるISO14001やエコアクション21などの環境マネジメントシステムを導入しています。
日本製紙(株)および連結子会社の主要生産拠点におけるISO14001認証の取得比率は95%です。

エコアクション21取得状況(2016年3月末現在)
社名工場、事業部
秋田十條化成(株) 本社工場

環境コンプライアンスの強化

2つの柱で取り組みを進めています

日本製紙グループでは、事業活動が環境に与える影響を管理し低減するために、「問題を起こさない体制づくり」と「問題を見逃さない体制づくり」の2つを取り組みの柱として、予防的な観点から環境コンプライアンスを強化しています。

環境コンプライアンスの強化に向けて
  1. 1.問題を起こさない体制づくり
    • 環境重視の職場づくり(環境コンプライアンス教育)
    • 順守すべき法令の特定のための体制強化
    • 設備・技術面での対策
  2. 2.問題を見逃さない体制づくり
    • 環境監査の強化
    • 環境管理体制の強化
    • 環境コミュニケーションの実施と積極的な情報開示

順守すべき法令を確実に特定するための体制強化

日本製紙(株)では、多岐にわたり、また比較的頻繁に改定される環境法令に的確に対応するために、専門家とのアドバイザリー契約や法令検索システムを導入しています。

環境事故防止のための設備・施設導入

日本製紙(株)では、事故発生の可能性と環境に与える影響という2つの観点から、環境事故の発生リスクを抽出し、事故防止に必要な設備・施設を導入しています。2015年度も、薬液の大量漏えい防止を重点項目とし、防液堤や排水遮断ゲートの設置などの対策に取り組みました。

法令順守とリスク管理を重視した環境監査

日本製紙グループでは、環境省と経済産業省の「公害防止に関する環境管理の在り方」に基づいて、各事業所による内部監査と本社の環境担当部門による環境監査で法令順守状況をダブルチェックしています。環境監査では、環境事故の防止策強化を目的として、薬液漏えいなどのリスクについての現地監査も実施しています。また、グループ会社間での相互監査も実施することで、さらに体制を強化しています。

書類監査

書類監査

現地監査)

現地監査

法令順守の状況

2015年度、環境に関わる法規制などの順守について、規制当局からの不利益処分(許可の取り消し、操業停止命令、設備の使用停止命令、罰金など)はありませんでした。

環境コミュニケーション

ご意見を環境活動に反映しています

リスクコミュニケーション

リスクコミュニケーション(日本製紙(株)富士工場)

リスクコミュニケーション
(日本製紙(株)富士工場)

日本製紙グループでは、地域社会とリスク情報を共有し、地域社会との信頼関係づくりを目的として「日本製紙グループリスクコミュニケーションガイドライン」に則り、地域住民の皆さまとのリスクコミュニケーションを実施しています。
また、大型設備導入の際は、工事にともなう環境影響などに関して、説明会を実施しています。

ご意見や苦情への対応

日本製紙グループでは、ウェブサイトでご意見やご質問をお受けするほか、工場の苦情・お問い合わせ窓口の設置や、近隣住民の方々に情報提供をお願いする環境モニター制度の活用で、皆さまの声を伺う工夫をしています。
2015年度の国内での苦情件数は12件でした。苦情を受けた工場では、その原因を究明し、すぐに対処が可能なものについては速やかに対策を講じています。また、恒久対策を講じるまでに時間がかかる場合は可能な限り応急対策を施しています。苦情を寄せられた方には現状とその対策方法をご説明し、ご理解を得るように対応しています。

環境に関する国内の苦情件数(2015年度)
項目件数項目件数
騒音 5 振動 1
ダスト・ミスト飛散 3 排煙 0
臭気 1 その他 2
合計 12件

環境教育

従業員の知識修得を支援しています

日本製紙グループでは、基礎的な教育から排水処理設備運転などの専門教育まで、さまざまな環境教育を実施しています。また、公害防止関係の資格取得や専門知識を得るために、外部研修などへの参加を奨励しています。

環境e-ラーニング

日本製紙グループでは、従業員が自分のペースで環境について学習できる「環境e-ラーニング」を導入しています。2016年6月の環境月間中は「森林と生物多様性」をテーマとして実施し、多くの従業員が受講しました。

日本製紙グループ「エコフォト大賞」

第9回エコフォト大賞作品「湿原とペコ」

第9回エコフォト大賞作品
「湿原とペコ」

写真を通して環境について考える機会を提供することを目的に、毎年6月の「環境月間」に従業員とその家族を対象として「エコフォト大賞」を開催しています。

環境会計

環境保全コストは316億円でした

日本製紙グループでは、環境保全への取り組みを効率的かつ効果的に推進していくことを目的として、環境保全に関する投資額、費用および投資効果を定量的に測定する「環境会計」に取り組んでいます。