2009年2月27日

静岡県の「日本の桜の郷づくり」に協力
~日本製紙独自の「光独立栄養培養技術」を活用した、貴重な桜の苗木を提供~

株式会社日本製紙グループ本社

 当社グループの日本製紙株式会社(社長 芳賀 義雄)は、同社独自のバイオ技術を用いて国立遺伝学研究所(静岡県三島市)の貴重な桜の保護に取り組んできましたが、今回、その活動を通じて、静岡県が魅力ある新たな桜の名所地域づくりのひとつとして進めている「日本の桜の郷づくり」の植樹活動に協力してまいります。
 
 日本製紙は独自に開発した挿し木技術「光独立栄養培養技術(注)」を活用し、国立遺伝学研究所が保有する、由緒ある桜や花の色が珍しい桜など、260種類にもおよぶ日本の桜の貴重な遺伝資源を後世に伝えるため、2006年より後継木の育成に取り組んできました。現在までに103品種の桜の苗木を育成中です。
 静岡県の「日本の桜の郷づくり」の取り組みは、同県が本年1月に策定した「桜で彩る富士の景観づくり構想」の一環として進められているもので、日本製紙が育成した苗木が国立遺伝学研究所を通じて提供され、国立遺伝学研究所を中心とする市町の学校や寺社、公園等に植樹されます。
 最初の記念植樹が3月4日(水)静岡県三島市の三島市立北小学校で行われることになっており、今後植樹活動が進められることにより、当社グループとして日本の様々な桜を楽しむことができる「日本の桜の郷づくり」の実現に貢献してまいります。
 
 なお、当社グループは、桜だけでなく、絶滅危惧種に指定された植物などを、独自技術の応用により挿し木で増やすことに成功しており、今後も貴重な樹木・植物の保護に貢献してまいります。
 
(注)光独立栄養培養技術
組織培養でエネルギー源となる糖の替わりに高濃度の二酸化炭素と水と光を施用することで、植物自身が持つ光合成能力を引き出す培養方法。この技術は、小笠原諸島の希少な固有種で絶滅危惧種に分類された植物や歴史的価値のある桜の名木の保存に活用されるなど、日本製紙グループが取り組む生物多様性保全の活動に生かされています。

 
以上