2002年7月11日

岩沼工場に古紙パルプ製造設備を新設
~新聞用紙の古紙パルプ配合率75%に~

日本ユニパックホールディンググループ
大昭和製紙株式会社

日本ユニパックホールディンググループの大昭和製紙は、岩沼工場(宮城県岩沼市)に32億円を投資して、最新型の古紙パルプ(DIP)製造設備を新設します。生産量は日産250トン、2003年5月に完工する予定です。

岩沼工場は、日本ユニパックホールディンググループの新聞用紙生産主力工場として、3台の抄紙機で日産約1,500トンの新聞用紙を生産しています。本年5月、既設DIP製造設備(2系列)について品質改善・増産工事を行い、新聞用紙向けのDIP生産量は日産940トンになりました。今回の新設DIP製造設備の稼働後は日産1,190トンとなり、新聞用紙のDIP配合率は現状60%から75%に向上します。

今回新設するDIP製造設備は、背糊付き雑誌古紙などの低グレード古紙を積極的に製紙原料として使うために日本ユニパックホールディンググループ全体で取り組んできた研究開発の成果を生かしたシステムとします。
具体的には、「最新型高性能スクリーン」および「※ホットディスパージョン+最新型の粘着異物除去用高性能フローテーター」の採用により、雑誌等に起因する粘着異物の除去効率を飛躍的に高めるとともに、インキ除去率を向上させる点がシステムの特徴です。これにより、DIP高配合の新聞用紙の品質向上に努めていきます。

岩沼工場は、本年3月に新填料(ホワイトカーボン)自製設備が稼働を開始しており、今回の新DIP製造設備の新設により、薬品費・原材料費ともにコストダウンが図られ、新聞用紙生産工場として高い国際競争力を有する工場となります。新DIP製造設備の稼働後には、既設GP設備停止、新聞用紙向けDIPの高配合化による購入TMP量の削減などが実現できる見込みであり、大幅なコストダウン効果が期待できます。

※ホットディスパージョン:DIPを高濃度状態で、105~125度程度に加温し、ディスパーザー(分散機)を用いてパルプ中に微量に残留する粘着異物を微細化し分散させる。この微細化した粘着異物を次工程のフロ-テーターによって除去する。

 
以上