2002年10月9日

本社工場吉永事業所の高白度古紙パルプ製造設備が稼働
~日本ユニパックホールディンググループでの高品質再生PPC用紙生産へ~

日本ユニパックホールディンググループ
大昭和製紙株式会社

日本ユニパックホールディンググループの大昭和製紙は、本社工場吉永事業所(静岡県富士市)に42億円を投資して、最新型の高白色度古紙パルプ(SDIP:Super Deinked Pulp白色度 75% 日産200トン)製造設備を新設しました。本年10月8日に竣工式を終え、現在、テスト運転を実施しており、11月1日に営業運転に入ります。

本社工場は、日本ユニパックホールディンググループの再生PPC用紙の生産拠点として、吉永事業所N1抄紙機と鈴川事業所8・9号抄紙機で再生PPC用紙の本格抄造に取り組んでいます。 本年8月には既に改造工事を終え、稼働を開始している上質系古紙パルプ(FDIP:Fine Deinked Pulp 白色度80% 日産100トン)製造設備と今回のSDIP製造設備の稼働により、古紙パルプ高配合再生PPC用紙生産への対応が可能となりました。

今回新設したSDIP製造設備は、雑誌古紙25%と新聞古紙75%を原料に用い、極めて夾雑物の少ない、画期的な高品質古紙パルプを製造できます。 この設備は、日本ユニパックホールディンググループ全体で取り組んできた研究開発の成果を十分に生かしたシステムを採用しています。
このシステムの特徴は、「高濃度パルパー」・「最新型高性能スクリーン」および「※ホットディスパージョン+高性能フローテーター」の採用により、粘着異物の除去効率を飛躍的に高めるとともに、インキ除去効率を格段に向上させる点にあります。また、漂白方法は"高濃度過酸化水素漂白+高濃度二酸化チオ尿素漂白"の2段漂白方式を採用し、塩素系漂白剤を使用せずに、古紙パルプの高白色度化を可能にしました。これにより、古紙パルプ高配合再生PPC用紙の品質が向上します。

本社工場は、既に平成12年8月に富士事業所においてSDIP製造設備を稼働させ、印刷用紙・コート紙の再生紙化を促進させてきました。今回の設備投資により、産業・情報用紙分野においても再生紙化の促進を図ることが可能になります。日本ユニパックホールディンググループは、再生紙化という市場ニーズに応えるため、今後もあらゆる製品分野に適用できる高品質な古紙パルプ製造技術の研究開発に努め、可能な限りお客様の要望に応えるよう努めていきます。

※ホットディスパージョン:DIPを高濃度状態で、105~125℃程度に加温し、ディスパーザー(分散機)を用いて パルプ中に微量に残留する粘着異物を微細化し分散させる。また、二酸化チオ尿素を添加し、瞬時に漂白させる装置。

 
以上