2003年10月9日

日本大昭和板紙東北のペーパースラッジ焼却発電設備が稼働

日本ユニパックホールディンググループ
日本大昭和板紙株式会社

日本ユニパックホールディンググループの日本大昭和板紙は、当社の生産子会社である日本大昭和板紙東北株式会社(秋田県秋田市)に約43億円を投資し、環境に配慮したペーパースラッジ(PS)焼却発電設備を新設しました。本設備は、政府が支援している先進的な新エネルギー導入事業として経済産業大臣の認定を受け、平成14年4月に着工し、本年10月7日に竣工式を終え本格運転に入りました。

ダイオキシン対策を施した新PS焼却発電設備は、化石燃料を一切使用せず、廃棄物の焼却熱のみを利用して発電するもので、製紙工場で大量に発生するPSを、廃棄物利用燃料である廃タイヤ(カットタイヤ)と共に焼却し、廃熱ボイラで蒸気を発生させ、タービン発電機(発電能力1万4千キロワット時)で発電します。
本設備の稼働により、年間で、購入電力3,700万キロワット時(日本大昭和板紙東北の購入電力の約33%)の削減と、重油使用量14,000キロリットル(同社の重油使用量の約15.5%)の削減が可能になりました。CO2の排出量は、年間で54,000トン(同社のCO2排出量の約16%)の削減となり、地球温暖化の防止に大きく貢献します。
当社は、環境対策を積極的に進めており、地球温暖化対策と廃棄物対策を同時に実現する廃棄物発電設備の設置は、本設備で2基目となります。平成14年12月に日本大昭和板紙吉永株式会社(静岡県富士市)で発電能力1万キロワット時の新PS焼却発電設備が稼働し、PSをRPF(紙・廃プラスチック固形化燃料)と共に焼却・発電することで、廃棄物から熱回収(サーマルリサイクル)を行い、化石燃料を削減しています。
当社は、今後とも地域社会との共生を図りながら、未利用エネルギーを積極的に活用することにより、循環型社会の形成と地球規模での環境保護をめざした活動を積極的に推進します。


ペーパースラッジ(Paper Sludge)
製紙原料のうち紙にできなかった微細繊維や、タルク、カオリンなどの填料、及び古紙混入異物などからなる製紙汚泥

RPF(Refused Paper and Plastic Fuel )
紙への再生が困難な古紙と廃プラスチックを混合して成形した固形燃料

本格稼動したペーパースラッジ焼却発電設備
本格稼働したペーパースラッジ焼却発電設備

 
以上