2004年3月31日

"『緑の循環』認証会議"(SGEC)の認定マーク第1号製品が誕生
~持続可能な森林経営から生まれた林産物の普及に向けて~

日本ユニパックホールディンググループ
日本製紙株式会社
大昭和興林株式会社

日本ユニパックホールディンググループの日本製紙(社長:三好孝彦)は、3月23日、日本で初めて『緑の循環』認証会議(SGEC:Sustainable Green Ecosystem Council)マークが付された木材製品の製造を開始しました。対象となる第1号製品は、紙製品の輸送に使う製紙用パレット(※1)で、日本製紙の子会社である大昭和興林(本社:北海道札幌市、社長:安倍義弘)比奈パレット工場で製造しました。このパレットは、日本製紙の富士地区の工場で生産される一部紙製品の輸送に使用することにより、日本製紙のさまざまな環境対応の紙製品だけではなく、物流資材についても安心してユーザーに使ってもらえるよう企画したものです。

パレットの材料には、昨年12月にSGECの第1号となる森林認証を取得した日本製紙北山社有林(静岡県富士宮市、面積670ヘクタール)の間伐材を利用しています。今回、大昭和興林静岡事業部が認証林産物流通システム(分別・表示システム)を確立し、3月16日にSGEC認定事業体となったことにより、製品にSGECマークを添付できるようになったものです。

日本製紙は、「自然と調和する持続可能な企業活動」の実現を目指し、2008年までに国内外のすべての自社林で森林認証を取得していくことにしています。日本国内では、すべての社有林(9万ヘクタール)でSGECの森林認証を取得する予定であり、さらに、この製紙用パレットを皮切りに、持続可能な森林経営による木材製品の普及を目指しています。現在、日本の伝統的な木造軸組工法による高い技術力を誇り、また、総国産檜の家造りを低価格で実現させるなど、地元のみならず首都圏でも高い評価を受けている菊池建設(※2 本社:静岡県静岡市、社長:中尾由一)と共同で、年内をめどに"SGEC森林認証の家"の開発を進めているところです。

SGECは、日本の森林管理レベルを向上させ、生産者と消費者を結ぶ「信頼と安心」を届ける制度として、持続可能な森林経営を認証する「森林認証システム」と、加工・流通過程を管理する「分別・表示システム」から構成されています。この2つのシステムをクリアした林産物が、SGEC認証林産物としてマークを付けることを認められ、消費者がこのマークを選ぶことにより、持続可能な森林経営をサポートできる仕組みです。

※1 コピー用紙など平判の紙を輸送するときに使用するSGECのマーク入り製紙パレット

コピー用紙など平判の紙を輸送するときに使用するSGECのマーク入り製紙パレット

※2 菊池建設株式会社の概要
昭和30年に創設。初代社長は宮大工棟梁の菊池安治。
寺社建築で培われた高い技術力をもとに、「日本の風土に合う住まいは、国産材を用いて、伝統的な木造軸組工法で建てるのが1番理にかなっている」との創業者の理念を継承する木造住宅建築会社。昭和62年には、日本の伝統文化である木造建築の工法を全国的なレベルで後世に残すために、「日本建築専門学校」を設立した。(ホームページ:http://www.kikuchi-kensetsu.co.jp

 
以上