2005年3月31日

九州地区のすべての社有林18,000ヘクタールで
日本独自の森林認証SGECを取得

日本製紙株式会社

日本製紙(社長 三好孝彦)は、九州に所有するすべての社有林で、3月24日、日本独自の森林認証制度である『緑の循環』認証会議(SGEC:Sustainable Green Ecosystem Council ※)の森林認証を取得しました。2003年12月に北山社有林(静岡県富士宮市、面積670ヘクタール)で同認証を国内で初めて取得したのに続き、今回は、九州地区の社有林合計18,317ヘクタールという大規模面積における認証取得となりました。

日本製紙は、社有林を、持続的に木材を生産・収穫できる「経営林」と、自然環境および生物多様性を保全する「環境林」に区分し、適切な管理を推進しています。
九州地区の社有林のうち8割は、スギ・ヒノキの人工林、シイ・カシなどの広葉樹の二次林などの「経営林」です。今回の取得に際し、審査機関(社団法人日本森林技術協会)からは、適地を選んで森づくりを進めた結果スギ・ヒノキの生育状況が良好であること、また、適度な間伐と森林の生長量を考慮した収穫を実施していることが評価されました。さらに、近年低迷している日本の林産業において、積極的に木材市場を開拓し、間伐材などの低質材の有効利用を進めている努力も認められました。
残る2割は「環境林」であり、広葉樹の二次林で比較的樹齢の高い木が多いことが特徴です。今後、森林が成長することにより、生物多様性を維持継承し、災害防止や地球温暖化防止に寄与するCO2吸収・固定機能などの発揮により、公益性の高い森林となっていくことが期待されています。

日本製紙は、環境憲章の行動指針「森林資源の保護育成」のもと、自然環境と調和する社有林経営を目指しています。2008年までに国内外全ての自社林で森林認証を取得することを目標に掲げており、日本全国に約9万ヘクタールある国内社有林のうち、静岡県の北山社有林、九州地区の社有林に続き2005年度には北海道に所有するすべての社有林(約44,000ヘクタール)を対象にSGEC森林認証の取得を進めていきます。

※SGEC 「日本の森林管理レベルを向上させ、豊かな自然環境と持続的な木材生産が両立する、健全な森林育成を保証する制度」として、2003年6月に設立。国際的な「持続可能な森林経営」の理念のもと、日本独自の自然環境・社会慣習・文化を尊重する7つの基準と35の指標を定めている。
http://www.sgec-eco.org/

 
以上