1997年10月16日

全工場のISO14001認証取得と関係会社の環境監査導入
「国際化する環境時代への対応」

日本製紙株式会社

当社は、日本製紙グループ全体としての環境マネジメントの一層の充実を図る取り組みの一環として、全工場のISO14001認証取得と関係会社の環境監査導入を決定した。
 
全工場のISO14001認証取得
 
ISO14001は国際的な環境マネジメントの規格として昨年9月に発効し、地球規模での環境保護機運の高まりの中で急速に普及しつつある。当社も、国内の関係会社はもとより海外でのグループ関連事業も視野に、企業としての社会的な責任を果たし、国際的な信頼性を一層確かなものにするために、この規格に沿った環境マネジメントシステムを構築する。
 
この計画は、来春から3年間に設定する第2次中期経営計画の重点目標と位置づけている。進め方としては、年内に本社内に全社的な推進組織をつくり、工場でも推進担当者の養成と従業員教育等を開始する。第一段階としてまず勇払、東松山、伏木の3工場からスタートするが、その後は工場の特徴に合わせたグループに編成し、順次それぞれの工場で取得作業を進める。目標期限としては、2000年度末までに全工場での取得を完了する計画である。
関係会社についても、まずは当社工場の取得見通しが得られた時点で具体的に検討する。
 
関係会社の環境監査導入
 
当社は環境監査の実施を環境憲章に明記し、'96年度からは目標管理的要素を盛り込み、全12工場と本社関係18部門および当社工場と敷地の隣接する関係会社を対象に毎年実施しているが、今年度からは対象を一般の関係会社にまで広げ、環境管理の進め方や技術面での交流を深め、グループとしての一層の環境向上を目指す。
具体的には、今年度中に、まずは出資比率の大きい製造子会社10社において、基本的な環境管理システムをはじめとして省エネルギーや廃棄物処理状況の確認などを行う。
この監査は、当社が関係会社に対し一方的に行うものではなく、個々の会社の自主的な環境管理活動の一環としての監査をグループとしての整合のもとに支援するものであり、グループ各社がそれぞれ独自の環境対策を進める一方、グループとしても一つの求心力のもとに全体としての向上を目指すものである。
 
当社は、具体的な数値目標を掲げた環境憲章の制定、本社部門も含めた定期的な環境監査、年度毎の環境活動計画の策定、更には今年4月のゼロディスチャージ運動キックオフなどと、これまでいろいろな取り組みを進めてきた。今回、こうした流れの中で、更にグローバルな視点に立ち、まずISO14001認証取得と関係会社の環境監査導入によって、日本製紙グループとして国際的に通用する環境マネジメント構築の足がかりとしたい。

 
以上