パッケージング研究所(技術紹介) シールドプラス ®  ~酸素、香りを通さない"紙"~

フィルムから紙に変えることで環境に優しく

紙は環境に優しく、加工しやすい材料であることから、包装材料(シート)として広く使用されていますが、空隙が多いため高いバリア性が要求される用途には適していませんでした。私たちは環境に優しい紙を使って、優れたバリア性を持つ新たな紙製包装材料"シールドプラス ® "を開発しました。

紙にバリア性を与える、酸素・水蒸気を通さず中身を守る

紙にバリア性を付与する手法として顔料やバインダーなどを主成分とする水溶性の塗料を塗工することが知られています。フィルムと比べて、紙は表面の凹凸が多い基材のため、均一なバリア層を形成する塗工技術が重要です。これまでに培ってきた印刷用塗工紙の製造技術を応用し、分子の大きさ、性質の異なる酸素、水蒸気に対して適した材料の選定を行い、従来にない優れたバリア性を持った紙製包装材料の開発に成功しました。

フィルムに匹敵する高いバリア性を求めて

"シールドプラス ® "は、食品等の包装に使用されるバリア性フィルムに匹敵する酸素バリア性、フレーバーバリア性を持つことから、従来の紙製素材では果たすことができない用途への使用が実現しようとしています。また、フィルムにはない環境への優しさ、風合いの柔らかさ等の特徴を活かして、新しい用途への展開が期待されています。

優れた加工適性で"シート"から"容器"へ

パッケージとして使用するには各種加工適性も重要です。シールドプラス ® は、各種ラミネート加工適性(押出しラミ、サンドラミ、ドライラミなど)を保有しています。また、シーラント層の積層のみで汎用の製袋機、成型機での加工が可能となり、軟包装や紙カップ、紙器等、各種パッケージへの展開の可能性が確認されています。
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