環境に関わる責任気候変動問題への取り組み

事業活動のあらゆる面において温室効果ガス排出の削減に取り組んでいます

低炭素社会づくりへの取り組み

事業特性に合った実効性のある取り組みを進めています

日本製紙グループの取り組み
日本製紙グループの取り組み

取り組みの3つの柱

日本製紙グループは、(一社)日本経済団体連合会および日本製紙連合会の低炭素社会づくりに向けた方針に基づいて、積極的に温室効果ガス排出削減の取り組みを進めています。
環境行動計画「グリーンアクションプラン2020」の目標達成に向けて、「非化石燃料への燃料転換」「製造・物流工程での省エネルギーの推進」「自社林の適切な管理によるCO2吸収・固定」の3つを柱として、事業活動のあらゆる段階で地球温暖化の防止に取り組んでいます。

温室効果ガス排出量削減の取り組み

目標達成に向けて温室効果ガス排出量の削減に取り組んでいます

日本製紙グループは環境行動計画「グリーンアクションプラン2020」で、温室効果ガス排出量を2013年度比で10%削減する目標を掲げています。2017年度は、設備の集約化や更新などの省エネ投資に加え、非化石燃料への転換をさらに進めた結果、2013年度比で3.9%の削減となりました。

燃料転換の取り組み

化石燃料の使用量を削減しています

日本製紙グループは、建築廃材などの木質バイオマス燃料、使用済みタイヤやRPFなどの廃棄物燃料を燃焼できるボイラーや高効率ボイラーを導入し、化石燃料からこれらの燃料への転換を進めることで化石燃料の使用量を削減しています。この取り組みは地球温暖化の防止と同時に、化石資源の枯渇問題の解決にも貢献しています。
燃料転換や省エネ活動の結果、国内の化石エネルギーの使用比率(熱量)は、1990年度に66%であったのに対し、2017年度は52%まで減少しています。

  • Refuse Paper & Plastic Fuelの略。紙ゴミと廃プラスチックでつくった燃料

化石エネルギーの使用比率の変化(熱量)(国内)

建築廃材など

建築廃材など

RPF

RPF

使用済みのタイヤ

使用済みのタイヤ

国内最大級のバイオマスエネルギー利用企業です

日本製紙グループでは、パルプをつくる時に副生される黒液や建築廃材などによるバイオマスエネルギーを積極的に使用しています。その使用量は、日本国内の非化石エネルギー総供給量(原子力・水力を除く)の約7%に及び、国内最大級のバイオマスエネルギー利用企業といえます。

  • 資源エネルギー庁「一次エネルギー国内供給の推移(2014年度確報)」をもとに日本製紙(株)で試算
日本製紙グループのバイオマスエネルギーの利用形態
日本製紙グループのバイオマスエネルギーの利用形態

新規バイオマス固形燃料の開発

トレファクション技術を用いた新規バイオマス固形燃料

トレファクション実証設備(タイ)

木は大気中のCO2を吸収して生長することから、木質バイオマス燃料を燃やす場合は、大気中のCO2量に影響しないとみなされます(カーボンニュートラルの考え方)。
日本製紙(株)は植林・森林管理や木質バイオマス集荷の豊富な経験をもとに木質バイオマス資源を活かし、火力発電の石炭代替の燃料を製造する方法として、トレファクション技術を開発しています。
トレファクション技術は、比較的低温で木質バイオマスを炭化するもので、これにより熱量を大幅に残したまま、燃料に良好な粉砕性と屋外保管が可能な耐水性を持たせることができます。この技術で製造した木質燃料は、既存の石炭火力発電向けの石炭代替燃料として使用できるため、温室効果ガスの排出削減に貢献できます。
現在、タイでのトレファクション設備の実証テストと、釧路工場での燃焼テストを進めています。

製造工程での省エネルギーの取り組み

省エネルギー事例を海外生産拠点に展開しています

日本製紙グループは、オーストラリア、タイなど海外のグループ会社でも紙・板紙事業を展開しています。海外各国においても、気候変動問題は喫緊の課題です。日本製紙グループでは、各社間で情報を交換し、効果のある省エネルギー事例を横展開することで温室効果ガスの排出削減に努めています。
日本製紙(株)北海道工場 旭川事業所では、シート状にしたパルプを乾燥して紙に仕上げるドライヤーパートでの蒸気使用量の削減に取り組み、省エネルギー効果を上げました。これは中空構造の設備内部に薬品で撥水性の皮膜をつくることで凝縮水をはじき、熱が伝わる効率を上げるというものです。
この方法をタイのサイアム・ニッポン・インダストリアル・ペーパー社でも導入し、2018年度から省エネルギー効果の確認に取り組んでいます。
 

日本製紙グループの取り組み

サイアム・ニッポン・インダストリアル・ペーパー社片艶マシンのドライヤーパート

物流工程での省エネルギーの推進

グリーン物流に取り組んでいます

日本製紙グループは「積載効率の向上」「輸送距離の短縮」の2つを柱として、物流工程におけるCO2排出量の削減を目的としたグリーン物流に取り組んでいます。

日本製紙グループの取り組み
日本製紙グループの取り組み

積載効率の高いモーダルシフト輸送を推進

日本製紙グループでは、鉄道や内航船舶などで、一度に大量の荷物を積載して長距離輸送することでCO2の排出を抑制するモーダルシフト輸送を推進しています。2017年度の日本製紙(株)洋紙部門のモーダルシフト化率は88%となり、高い水準を維持しています。

  • モーダルシフト化率 輸送距離500km以上の産業基礎物質以外の一般貨物輸送量のうち、鉄道または海運(内航海運・フェリーを含む)によって運ばれる輸送量の比率

流通事業者と協力した輸送距離短縮の取り組み

製紙工場からの直接納入による総輸送距離の短縮
製紙工場からの直接納入による総輸送距離の短縮

日本製紙グループは流通事業者と協力して倉庫を経由せずにお客さまに製品を直接納入し、総輸送距離を短縮することでもCO2排出量の削減に取り組んでいます。

グリーン経営認証の取得

グリーン経営認証のロゴマーク

グリーン経営認証のロゴマーク
(左:トラック事業 右:倉庫事業)

グリーン経営認証は、(公財)交通エコロジー・モビリティ財団が認証機関となり、グリーン経営推進マニュアルに基づいて一定以上の取り組みを行っている事業者に対して認証・登録を行うものです。
日本製紙グループでは、8社16事業所でグリーン経営認証を受け、エコドライブの実施、自動車の点検・整備、廃車・廃棄物の抑制・適正処理およびリサイクルの推進などに積極的に取り組んでいます。

グリーン経営認証取得状況(2018年7月1日現在)
社名
日本製紙物流(株)、旭新運輸(株)、(株)南光物流サポート、(株)豊徳、エヌピー運輸関東(株)、エヌピー運輸富士(株)、エヌピー運輸関西(株)、エヌピー運輸岩国(株)
  • 国内連結子会社、国内非連結子会社

持続可能な物流体制の構築
「家庭紙パレット共同利用研究会」を設立

従来、ティシューペーパーやトイレットロールなど嵩高で軽量な家庭紙の物流では、車両の積載効率を上げるためにパレットを使わず人の手で積み降ろしをしていました。しかし、人手不足が慢性化するなか、ドライバーの長時間拘束や入荷車両の長時間待機などが課題となっています。
そこで、日本製紙クレシア(株)を含む家庭紙メーカー4社とパレット・物流機器を取り扱うユーピーアール(株)は「家庭紙パレット共同利用研究会」を設立しました。この研究会では、統一パレットの共同利用・回収のスキーム構築を通じ、積み降ろし作業の機械化など効率的な荷役を実現することで、省エネルギーも含めた持続可能な物流体制の構築に取り組みます。4社は2018年秋から順次、統一パレットの利用を開始します。

日本製紙グループの取り組み

統一パレットの共同利用・回収のスキーム(イメージ)

自社林の適切な管理によるCO2吸収・固定

森林吸収と木の活用で大気中のCO2を固定しています

国内外18.1万ヘクタールの森林でCO2を固定

木は大気中のCO2を吸収・固定して生長することから、森林は炭素の貯蔵庫とも呼ばれ、森林を適切に保全することは地球温暖化防止につながります。
日本製紙グループは、日本国内の30道府県に9万ヘクタール、海外4カ国に9.1万ヘクタール、合わせて18.1万ヘクタールの森林を管理しています。持続可能な森林経営の考えに基づき、これらの森林を適切に管理し、木が持つCO2吸収・固定能力を維持することで、国内外の自社林に約3,300万トンのCO2を継続的に固定しています。
当社グループでは、CO2の排出抑制だけでなく、森林の保全を通じても、地球温暖化の防止に貢献しています。

木材由来のさまざまな製品でCO2を固定

木の中に炭素として固定されたCO2は、木が建材や紙などに加工された後も維持されるため、森林や木材由来の製品には、大気中のCO2濃度を上昇させない機能があります。
従って、木材由来の製品の利用や古紙のリサイクルに積極的に取り組むことは、CO2をできるだけ長期にわたって製品に固定し、大気中のCO2濃度の上昇を抑えることに貢献します。
さらに、木材由来の製品は、建材などの素材としての役割を終えた後も、大気中のCO2濃度を上昇させないカーボンニュートラルなバイオマス燃料として利用できます。

地球温暖化防止に貢献する木のカスケード利用
地球温暖化防止に貢献する木のカスケード利用
  • カスケードとは多段階という意味。カスケード利用とは、資源の利用効率を高めるために、高い品質が要求される用途から低品質でも構わない用途まで、多数の段階を経て1本の木を余すところなく利用すること