日本製紙グループ 未来のための「いのちの森づくり」

日本製紙グループは、森とともに生きる企業として、豊かな森林を未来に残していくために様々な取り組みを進めています。そのひとつが、独自の植樹方式により国内外で森林再生を実践している宮脇 昭・横浜国立大学名誉教授(財団法人 地球環境戦略研究機関 国際生態学センター長)とともに進める、子供たちの豊かな未来を築く「いのちの森づくり」です。この森づくりでは、今ではその多くが失われている「土地本来の森」の再生を通し生物多様性の保全に貢献するとともに、二酸化炭素の吸収による温暖化防止、土砂災害の防止などに役立つことを目指しています。また、宮脇 昭先生が提唱される「経済と共生する森づくり」の試みとして、将来伐採して人々の生活に利用できる種類の木の苗木も一緒に植えています。高級な家具材として利用されるケヤキや、バットの材料であるアオダモなど、資源として将来活用できる樹種を混ぜて植えることでも子供たちの未来に貢献していきます。



宮脇 昭先生といっしょに木を植えよう! in 丸沼高原リゾート2010年5月29日・30日

植樹の様子

未来のための「いのちの森づくり」の第1回目の植樹は、「宮脇 昭先生といっしょに木を植えよう!」と題し、2010年5月30日に、日本製紙グループの菅沼社有林(群馬県利根郡片品村)の丸沼高原リゾートで開催しました。子どもから大人まで約700名の皆さまにご参加いただき、日光国立公園の自然を楽しみながら、ブナ、ミズナラ、トチノキ、イタヤカエデなど土地本来の樹種25種、合計1万本を植えました。
植樹終了後、隣接したイベント会場でおにぎりやトン汁の炊き出しとともに餅つき体験や紙抄き体験を楽しんでいただきました。
また、植樹に先立つ、前日の5月29日には、片品村文化センターにおいて経済と共生する「いのちの森づくり」をテーマに宮脇 昭先生の講演会を開催しました。

宮脇 昭先生の講演会
「いのちを守り経済と共生する土地本来の森を!」 〜丸沼高原から世界へ〜

宮脇 昭先生講演会

5月29日に開催された前夜祭(宮脇 昭先生講演会)では、地元片品村の郷土芸能である尾瀬太鼓が「尾瀬太鼓愛好会」の皆さまより披露され、勇壮な演奏で会場を盛り上げました。
1時間半にもおよぶ講演では、我々のいのちを守ってくれる土地本来の森の重要性と宮脇方式の優位性についてお話いただきました。また、その実践においては、経済と環境の両立を図りながら森づくりを進める必要性を強く訴えられました。
遠くは和歌山から約450名の皆さまにご参加いただいた講演会は、時間内で終わらないほど多くの質問が寄せられ、大盛況のうちに閉会となりました。

宮脇 昭先生といっしょに木を植えよう!

今回の植樹は、丸沼高原リゾート・スキー場のゲレンデに面している斜面(約4,000m2)で行いました。当日は約700名の皆さまに6500本を越える本数を植栽いただきました。時間に余裕がなくマルチングは藁がけまででバークをかぶせるところまでは完了しませんでしたが、参加した皆様には1人約10本の苗木を植えていただくことができました。

  • 植栽前の植栽地

  • 植栽後の植栽地(5月30日)

時間が足りず終えることのできなかったマルチング(バークがけ)と縄がけは、翌日の作業で終了しました。また、6月2日に急斜面の区間にも苗を植え、1万本の植栽を完了しました。

完成後の植栽地(6月2日)

植樹後のイベント

植樹終了後には、餅つき、紙抄き体験、地元特産物の販売などのイベントが行われました。

  • おもちつきをして楽しみました。

  • おにぎりとトン汁で疲れた体を癒していただきました。