2009年2月18日

ブラジルとオーストラリアの植林・チップ事業会社で森林認証を取得
-日本製紙の輸入広葉樹チップは全量認証材/植林木に-

日本製紙株式会社
丸紅株式会社

日本製紙株式会社と丸紅株式会社がブラジルで運営する合弁植林・チップ事業、AMCEL社(Amapa Florestal e Celulose S.A. ※注1)は、昨年12月23日付で全世界をカバーする森林認証制度として知られるFSC(Forest Stewardship Council)の森林認証を取得しました。また、本年1月23日付で、両社のオーストラリアにおける合弁植林・チップ事業、WAPRES社(WA Plantation Resources Pty. Ltd. ※注2)が木材チップ原料の一部として購入する西オーストラリア州有林においても、オーストラリアの森林認証であるAFS(Australian Forestry Standard ※注3)を取得しました。WAPRES社は、自社植林地においては、2004年にAFS認証を取得しておりましたが、この度、州有林のAFS認証取得に加えチップ工場もCoC(Chain of Custody ※注4)認証が取得できる見通しとなり、日本に輸出される全てのチップがCoCで繋がることとなります。
 
■環境行動計画の目標を達成
日本製紙は、日本製紙グループの環境行動計画に掲げる、「2008年までに国内外すべての自社林において森林認証を取得する」、「2008年までに輸入広葉樹チップに占める『認証材+植林木』比率を100%とする」という目標の実現に取り組んできましたが、このたびの2社の森林認証取得により、これらの目標を達成することができました(※注5)。今後さらに、持続可能な原料調達を着実に実践しながら、日本製紙グループの企業価値を将来にわたって成長させていく「グループビジョン2015」の実現を目指していきます。
 
■森林認証取得で事業価値を高める
丸紅は、「原料から製品までのバリューチェーンの拡充」を目指し、紙パルプ業界の川上から川下まですべての領域において事業を展開しています。特に川上においては、植林木資源の確保が一層重要性を増していると認識し、オーストラリアやブラジルの植林事業に投資し、運営に携わってまいりました。 この度の2社の森林認証取得はその事業価値を高め、当社グル―プの中期経営計画「SG2009」で謳う「持続的成長の実現」につながると考えています。
 
(注)
※1 Amapa Florestal e Celulose S.A.
設立 : 1976年設立
所在地 : ブラジル アマパ州 サンタナ市
資本構成 : 日本製紙(株) 50%、丸紅(株) 50%
年商 : 1億レアル(約38億円)
植林面積 : 6万ヘクタール(総保有面積 30万ヘクタール)
 
※2 WA Plantation Resources Pty. Ltd.
設立 : 2000年設立
所在地 : オーストラリア 西オーストラリア州 バンバリー市
資本構成 : 日本製紙(株) 50%、丸紅(株) 50%
年商 : 1.2億豪州ドル(約72億円)
植林面積 : 3万ヘクタール
 
※3 Australian Forestry Standard  http://www.forestrystandard.org.au/
世界最大規模の森林認証制度PEFC(Programme for the Endorsement of Forest
Certification)と相互承認を認められているオーストラリアの森林認証制度。
 
※4 Chain of Custody
サプライチェーン・マネジメントの一つで、生産・加工・流通の全ての過程において、森林認証制度が定める基準に基づき製品が管理されていることを認証するもの。
 
※5 今回AMCEL社が取得したFSC森林認証は、現在ユーカリの植林を進めている地域(約20万ヘクタール)を対象としており、今後の植林予定地(約10万5千ヘクタール)については植林実施後にあらためて森林認証の取得を行う予定です。
 

日本製紙、丸紅の共同植林事業会社 位置図
 
以上