2000年5月18日

紙・板紙製品の企業間電子商取引事業への進出について

日本紙パルプ商事株式会社
国際紙パルプ商事株式会社
王子製紙株式会社
日本製紙株式会社

日本紙パルプ商事株式会社(東京都中央区、社長:平戸恭一)、国際紙パルプ商事株式会社(東京都中央区、社長:??梨昭夫)、王子製紙株式会社(東京都中央区、社長:大國昌彦)および日本製紙株式会社(東京都千代田区、社長:小林正夫)は、共同で日本国内、将来的にはアジアを中心とした海外も視野に入れたインターネットによる紙・板紙製品の企業間電子商取引事業を行なう新会社を設立することで合意しました。

これら4社は、紙・板紙製品の企業間電子商取引事業の検討を重ねて参りましたが、今後の紙・板紙取引の効率化・グローバル化に対応するため、4社の共同事業とすることで合意に達し、共同出資による新会社を設立し、新会社を通じて国内の紙パルプ業界としては初めての本格的な企業間電子商取引事業を展開します。
また、4社は、新会社の電子商取引事業推進のために、各社全社的なバックアップ体制を確立します。

1. 新会社の概要

会社名 株式会社ペーパー・イー・サイト
 (Paper-e-Site.com)
設立予定 2000年7月
営業開始予定 2001年4月
資本金 3億円
出資会社 日本紙パルプ商事株式会社40%
国際紙パルプ商事株式会社40%
王子製紙株式会社 10%
日本製紙株式会社 10%

2. 新会社の目的
海外では紙・板紙を対象としたeマーケットプレイスがすでにいくつか構築されていますが、国内では紙・板紙を取り扱う本格的なeマーケットプレイスはまだありません。
素材としての紙・板紙の取引は、安定供給や品質管理、多品種・小口配送など、流通段階でのきめこまかい対応が要求されており、今後予想される紙・板紙取引のグローバル化に対応するためには、ユーザーの利便性に配慮した流通の効率化が求められています。
新会社は、インターネットによるスピィーディーな受発注体制の構築によって受注から生産、販売までの流通の効率化を実現し、個々のユーザーの利便性を最優先した事業展開によって市場の活性化を図り、紙パルプ業界のより一層の発展に寄与すべく取り組んでいきます。

3.新会社の事業内容
新会社は、インターネット上で本格的な紙・板紙取引を行う新市場を構築し、取引に伴う物流機能、決済機能、および与信機能を備えた管理・運営を行います。
そして、日本紙パルプ商事と国際紙パルプ商事は、新会社の管理・運営をサポートします。新会社は、まずインターネットに限定して販売する”ネット専売ブランド品”を王子製紙と日本製紙に製造委託し、事業スタート当初の電子商取引の対象製品として販売展開します。”ネット専売ブランド品”としては、当面、印刷用紙を対象として品種別に複数のブランドを用意し、新会社がユーザーの地域や希望納期に応じて最適な生産メーカーや生産工場を選択して製品提供します。
また、”ネット専売ブランド品”のインターネットに限定した販売によって、物流の合理化を追求し、受注→生産→在庫→販売→輸送にかかる時間とコストを極力削減します。 新会社は、この”ネット専売ブランド品”のインターネット取引を通じて、新しい紙・板 紙の取引形態を提案し、ユーザーのトータルメリットを実現する紙・板紙の新市場を創造します。
また、新会社は、取引の拡大に伴い海外メーカーも含めて製品供給メーカーを増やし、よりユーザーにとってメリットのある製品提供を追及します。

新会社のSiteは、誰でもアクセス可能なSiteとしますが、取引については会員制とし、会員ユーザーごとにカスタマイズした利用しやすい環境を提供します。
また、業界情報や新製品情報など、充実した紙パルプ関連情報を提供し、ユーザーにとって利用価値の高い運営を行ないます。

当初は、国内の卸商と大手ユーザーを中心にインターネット取引市場を構築し、徐々にユーザーの参加数を増やします。
一方、インターネットを通じて”ネット専売ブランド品”のブランドの浸透を図り、エンドユーザーである一般企業からのブランド指定により、新しい需要を開拓します。
また、国際ブランドとして、海外市場を視野に入れたグローバルな展開を目指します。

4.事業規模
初年度は、国内を中心に100億円の売上を想定しており、5年後には国際展開も含め、500億円の売上を目指します。

 
以上