西豪州で最大の植林およびチップ輸出一貫会社へ出資
~トゥリーファーム構想(海外植林地10万ヘクタール)を実現へ~
日本ユニパックホールディンググループ日本製紙株式会社
日本ユニパックホールディンググループの日本製紙は、3月22日、オーストラリア・西豪州において最大規模でユーカリ植林及びチップ輸出の一貫事業を行っているWA
Plantation Resources(WAPRES)社に対して資本参加いたします。出資方法は、丸紅から40%相当の株式を買い取ることとし、2006年にさらに10%相当分を買い増しして出資比率を50%(合計約22百万豪州ドル)まで引き上げます。
このように、植林のみならずチップ輸出まで大規模に行う既存の外国企業への資本参加は、日本の製紙業界としては初めてのケースです。
今回、当社が出資するWAPRES社の概要は次の通りです。
設 立 | 2000年 (現在は丸紅株式会社の100%子会社、前身は1969年に設立) |
本 社 | 西豪州 パース市 |
植林地 | ・ユーカリ植林地 計31千ha (自社13千ha、伐採権付経営管理18千ha) ・ラジアータパイン植林地 1千ha |
苗 畑 | 生産量 1千万本/年 |
チップ生産・輸出 | ・チップ工場(同州マンジマップ郡)、チップ船積み設備(バンバリー港) ・年間80~85万トンのユーカリチップを1976年以来日本向けに輸出 |
当社は、「トゥリーファーム構想」と銘打ち、2008年までに「海外植林地10万haの造成」、「輸入広葉樹チップに占める植林木比率70%以上」等を目標に掲げ、オーストラリア・南アフリカ・チリ・中国で植林事業を展開しており、昨年末までに4万ha以上の植林を行いました。特にオーストラリアは、同構想の中核として位置付け、ビクトリア州・南豪州・西豪州の各地域で植林事業を展開しています。うち西豪州では既に三井物産・トヨタ自動車・大阪ガスとともに植林を進めており、今回の資本参加により、これら既存の事業で生産される植林木をWAPRES社設備でチップ化・船積みできることになります。これにより、新設の場合に比べチップ生産・輸出コストの約20%が削減可能であると見込まれます。
また、WAPRES社の植林・チップ輸出事業により、トゥリーファーム構想を当初目標以上に充実させて実現することが可能になりました。具体的に、2008年には、海外植林面積は現在手掛けている事業と合わせて約11万haとなり、さらに輸入広葉樹チップにおける植林木比率は、日本ユニパックホールディンググループ全体で約80%となる見込みです。
なお、当社トゥリーファームからは、オーストラリアに先駆けて、1997年以来南アフリカより自社植林木チップを輸入しているほか、2003年にはチリから自社植林木チップの輸入(年間30万トン)を開始する予定です。