2002年12月2日

本社工場吉永事業所のペーパースラッジ焼却発電設備が稼働

日本ユニパックホールディンググループ
大昭和製紙株式会社

日本ユニパックホールディンググループの大昭和製紙は、本社工場吉永事業所(静岡県富士市) において約49億円を投資し、環境に配慮したペーパースラッジ(PS)焼却発電設備を設置しました。本年10月4日に竣工式を終え、12月1日から本格運転に入りました。

ダイオキシン対策を施した新PS焼却発電設備は、化石燃料を一切使用せず、廃棄物の焼却熱だけを利用して発電するもので、製紙工場で大量に発生するPSを、廃棄物固形化燃料であるRPFと共に焼却し、廃熱ボイラで蒸気を発生させ、タービン発電機(発電能力1万キロワット)で発電します。

本設備は、政府が支援している先進的な新エネルギー導入事業として、経済産業大臣の認定を受けており、本設備稼働により、年間で購入電力4,400万キロワット時(吉永事業所の購入電力の約33%)の削減と、重油使用量6,800キロリットル(同事業所の重油使用量の約3.5%)の削減が可能となりました。

本設備は当社の廃棄物発電設備としては3基目となります。平成12年4月に本社工場富士事業所(静岡県富士市)で発電能力14,500キロワットの新PS焼却発電設備が稼働し、平成14年5月に岩沼工場(宮城県岩沼市)で、既設PS焼却炉を発電能力3,100キロワットのPS焼却発電設備に改造しており、廃棄物からの熱回収(サーマルリサイクル)により化石燃料の削減を図っております。

吉永事業所では、上質再生紙に古紙パルプを高配合するため、高品質・高白色度のSDIP設備(白色度75%、日産200トン)を約42億円かけて新設(本年11月営業運転開始)しております。また、排水のCODを削減するため、同時期に排水処理設備を増強しております。

古紙の利用促進に伴い、PSが増加し、排水負荷が増加しますが、これら一連の環境対応設備が稼働したことで、吉永事業所は、紙の国内最大消費地である首都圏に近接している立地優位性を生かし、都市型資源リサイクル工場として、循環型社会の形成に貢献してまいります。

・ RPF(Refuse Paper and Plastic Fuel );紙への再生が困難な古紙と廃プラスチックを混合して成形した固形燃料
・ SDIP(Super Deinked Pulp);白色度75% 脱墨パルプ
・ COD(Chemical Oxygen Demand );化学的酸素要求量

 
以上