2003年7月29日

森林科学研究所を新設
~樹木のバイオテクノロジー研究体制を強化~

日本ユニパックホールディンググループ
日本製紙株式会社

日本ユニパックホールディンググループの日本製紙(社長:三好孝彦)は、紙パルプの原料である樹木のバイオテクノロジー研究をよりいっそう強化するため、これまで「技術研究所」内にあった「森林資源研究室」(山口県岩国市)および「樹木工学研究室」(東京都北区)を統合し、2003年8月に独立した研究所として「森林科学研究所」(東京都北区)を新設します。

当社は、2008年までに10万ha以上の植林を行なうことを「日本製紙環境憲章」にかかげ、海外植林を積極的に進めています。これと同時にチップの生産性と品質の改善を目的として、植林用優良苗(主にユーカリ)の生産技術を研究開発してきました。これまで優良個体のクローンを大量に増殖する技術を「森林資源研究室」で、遺伝子組み換え技術による耐塩性などの付加価値の付与に関する研究を「樹木工学研究室」で行ってきました。これらの研究を充実強化し、相乗効果をさらに発現するため、既存の2つの研究室を統合し、バイオテクノロジーに特化した「森林科学研究所」を設立します。これにより、これまでの研究成果の早期実用化を図ります。なお、研究所長には、現森林資源研究室長の村上邦睦が就任いたします。

また、当社は、基礎研究と応用研究の融合、原材料から製品までの一環研究などによる研究開発力の強化と、より効率的な研究開発体制の構築を目指すため、1999年より、各地に分散していた研究開発部門を東京都北区に統合し、研究機能の集中を進めてきました。今回の「森林資源研究室」の移転により、紙・パルプに関する全ての研究開発部門の統合が完了します。

<組織図>


<森林資源研究室にてこれまで開発した主な技術>

  ・ユーカリクローン苗の大量増殖技術
  ・光独立栄養培養を用いた樹木のクローン化技術  など

<樹木工学研究室にてこれまで開発した主な技術>
  ・MATベクター®システムを用いた耐塩性組み換えユーカリ
  ・MATベクター®システムを用いたペプチド薬含有健康機能性米  など

 
以上