2003年10月23日

中華人民共和国における環境植林事業への取り組みについて
~寧夏回族自治区の砂漠化地域緑化プロジェクト Ⅱ期工事完了~

日本ユニパックホールディンググループ
日本製紙株式会社
エヌピー総合開発株式会社

日本ユニパックホールディンググループの日本製紙(社長:三好孝彦)とエヌピー総合開発(本社:東京都北区 社長:桑島郁夫)は、中華人民共和国の寧夏回族自治区において、日本国政府開発援助(ODA)の無償資金協力による砂漠化地域森林回復プロジェクトである、「黄河中流域保全林造成計画」のⅡ期工事に携わってきました。このたび、本年予定していた植栽をすべて完了し、9月25日に工事成果を中国・国家林業局に引き渡しました。

対象地域である寧夏回族自治区は、中国の華北、東北、西北部を含む三北地域のほぼ中央に位置し、黄河中流域の中でも砂漠化の進行が深刻な問題となっている地域です。これまで、日本国政府は、同地域に対する森林分野での協力を重視し、1987年から「砂漠化地域森林回復技術指針策定調査(林野庁・海外林業コンサルタンツ協会)」、1994年から「寧夏森林保護研究計画(国際協力事業団)」、2000年から「本計画基本調査(国際協力事業団)」などの事業を推進してきました。

本プロジェクトは、上記事業の実績を踏まえ、2001年、日中両国政府により「政府間交換公文」を締結、同年10月から本格的な工事を開始しました。砂漠化地域の植生を回復させ飛砂を防止すること、地域住民の福祉向上、および他の乾燥地域においても技術普及を図ることを目的として、Ⅲ期3年間で、砂漠化地域に4,200ヘクタール(植栽本数1,100万本)の環境保全林を造成する予定です(2004年度完成予定)。Ⅱ期目に当たる本年は、ほぼ東京都新宿区の面積に相当する約1,800ヘクタールの藁(ワラ)製砂止め工事および植林を行いました。

日本ユニパックホールディンググループは、環境との共生を基本理念に掲げています。製紙産業は典型的な資源循環型産業であり、グループ全体で、これまで、社会の持続的発展への寄与という視点を重視した経営に取り組んできました。「日中両国民の友好と協力」のもと、当地での成果が、「生態環境保護政策の21世紀型実践モデル」として広く引き継がれ、広大な砂漠化地域が緑あふれる大地に生まれ変わることにより、地球環境の保全に貢献していくことが期待されます。

緑化前
緑化前
広大な砂漠化地域での環境植林
広大な砂漠化地域での環境植林

 
以上