2004年9月7日

次世代新聞用紙へ全面的に切り替えを実施

日本ユニパックホールディンググループ
日本製紙株式会社

日本ユニパックホールディンググループの日本製紙(社長:三好孝彦)は、「新時代対応の高品質新聞用紙を日本全国に供給する」ことをコンセプトに、裏抜けが少なくカラー印刷に適した新聞用紙へ全面的に切り替えるため、当社が生産する新聞用紙をすべて中性紙化することを決定しました。

カラー印刷時でも裏抜けの少ない高品質新聞用紙は、読者の満足度と広告媒体としての価値を向上させることができます。
当社では、1997年より高品質新聞用紙の開発に向けて、新聞用紙の中性化に取り組んできました。既にノーパック、石巻、富士、八代の各工場において、生産する新聞用紙の完全中性紙化を実施し、2004年8月現在、当社品新聞用紙における中性紙化率は約35%に達しています。
現在、釧路、勇払、岩沼、伏木の4工場において中性紙化の対応を進めており、2006年6月を目処に国内外の全8工場で、高品質新聞用紙の供給体制が整う予定です。

高品質新聞用紙は、用紙の不透明性を向上させるために使用する填料(*)として炭酸カルシウムを配合し、中性条件で生産することを特徴としており、品質面、環境面において以下のようなメリットがあります。


メリット
高不透明度(裏抜けが少ない)

不透明性に優れる炭酸カルシウムを配合することで、用紙の不透明性を向上させました。特にカラー印刷時の印刷裏抜けを防止できることから、最近の新聞印刷のさらなるカラー化に対応できます。

炭酸ガス排出量の抑制
新聞用紙抄造時に配合する炭酸カルシウムは、日本に豊富に存在する石灰岩と、パルプ製造工程で発生する炭酸ガスを利用して製造されますので、工場からの炭酸ガス排出量を抑制できます。

古紙由来の炭酸カルシウムを有効利用
従来の酸性抄造では、古紙パルプに残った炭酸カルシウムが酸により溶解してしまいますが、中性抄造では古紙パルプに残った炭酸カルシウムをそのまま再利用することができます。


*填料
紙の抄造時に配合される鉱物質の粉末。紙によって配合される填料の種類・分量は異なりますが、一般的には紙の不透明性、平滑性などが向上します。

 
以上