洋紙生産設備のスクラップ&ビルド計画について
株式会社日本製紙グループ本社
株式会社日本製紙グループ本社(社長:中村雅知)は、2007年11月稼働を目指し、日本製紙株式会社の石巻工場に総額630億円を投資して、年間生産能力35万トンの薄物コート紙生産設備を新設することを決定しました。
併せて、洋紙の市況に影響を与えることのないよう、当社グループにおける生産設備の大規模なスクラップを実施し、基幹工場へのスムーズな設備集約を進めます。
当社は、2015年度において世界紙パルプ企業トップ5に入ることを目指し、その第一歩となる第2次中期経営計画(2006年度~2008年度)を、本年4月1日にスタートさせました。
当中期経営計画の重要施策である今回の設備投資では、当社グループが有する生産技術、製品開発力、環境対応施策を結集させます。これにより、グループ内で最大規模の生産工場である日本製紙石巻工場は、アジア市場をリードする最強の印刷用紙工場となるべくその第一歩を踏み出します。
また、長年にわたり当社グループが国内市場をリードしてきた軽量塗工紙と微塗工紙を、引き続き最重点の戦略品種として位置付け、今回の新設により生産能力と国際競争力を高めていきます。
当社グループは、今後も省資源や循環型社会形成などの社会的要請に応え、お客様に満足いただける高い機能と品質を併せ持つ製品群とサービスを充実させるとともに、今回のスクラップ&ビルドを原動力にアジア市場を勝ち抜き、企業価値のさらなる向上に努めます。
1.新設備の概要 |
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(1)設置場所 | : | 日本製紙株式会社 石巻工場(宮城県石巻市南光町) | |
(2)設備名 | : | N6号抄紙機 | |
(3)稼働時期 | : | 2007年11月 | |
(4)設備投資額 | : | 630億円 | |
(5)生産品種 | : | 軽量コート紙、微塗工紙 | |
(6)年産能力 | : | 35万トン(日産能力1,005トン) | |
(7)抄紙機種別 | : | 高速オンマシンコーター | |
(8)ワイヤー幅 | : | 9,450mm | |
(9)運転速度 | : | 1,500m/分(ブレードコーター、多段カレンダーのオンマシンコーターとしては世界最速) | |
(10)運転要員数 | : | 8名/直(予定) | |
(11)設備メーカー | : | メッツォSHI(株)、(株)アイ・エイチ・アイ フォイトペ-パ-テクノロジ-、(株)淀川製鋼所 | |
(12)その他の設備 | : | 古紙パルプ設備増設(400トン/日)、自製填料設備増設 他 |
2.停機する洋紙生産設備
名 称 | 年産能力(万トン) |
日本製紙石巻工場3号抄紙機 | 5.0 |
日本製紙石巻工場5号抄紙機 | 5.0 |
富士コーテッドペーパー社吉永事業所30号コーター | 10.0 |
富士コーテッドペーパー社富士事業所31号コーター | 7.0 |
富士コーテッドペーパー社富士事業所32号コーター | 7.0 |
合 計 | 34.0 |
新マシン稼動にあわせて実施する抄紙機と塗工機(コーター)のスクラップ(一部すでに実施済み)は上記の通りであり、当社は新設備の生産能力にほぼ等しいスクラップを実施します。
上記の5台以外にも、2001年3月の日本製紙と大昭和製紙との経営統合以来今日まで、当社グループではすでに13台(年産能力計約60万トン)の抄紙機を停機しており、その間に抄紙機の新設はありませんでした。
なお、富士コーテッドペーパー社の上記設備については、同社からの要請に基づいて停機し、現在、同社設備で製造している製品については、今後、日本製紙が同社より委託を受けて製造します。