2006年6月13日

「蜂須賀桜」の受注生産を開始
~独自のバイオ技術を応用した挿し木苗生産事業が順調にスタート~

日本製紙株式会社

日本製紙(社長:中村雅知)は、本年4月、独自に開発したバイオ技術を用いて挿し木苗を生産する新規事業を立ち上げましたが、このたび「蜂須賀桜と武家屋敷の会」(徳島県徳島市 ※1)より、「蜂須賀桜」(※2)の苗木生産を受注しました。すでに、「光独立栄養培養」(※3)などの当社のバイオ技術を用いて小松島工場(徳島県小松島市)で苗木生産を開始しています。今回受注した「蜂須賀桜」の苗木は本年秋に出荷予定で、早ければ2007年の春にも花を見ることができます。

サクラは挿し木が難しく、多くの品種は接ぎ木で育成されています。「蜂須賀桜と武家屋敷の会」でも、「蜂須賀桜」の保存・植栽、および広報を目的として、従来は接ぎ木で育成してきました。
今回の受注は、当社独自の技術を応用した挿し木による生産方法の「高品質な苗を短期間で大量供給できる」というメリットが認められたものです。さらに、当社の生産するサクラ苗は、接ぎ木とは異なり、増やしたいサクラから直接根を出させるため、「樹肌が美しい」「長寿である」などの性質も期待できます。

日本製紙は、生産・増殖が困難な樹種であっても、顧客ニーズに応じて高品質、安定供給、納期短縮などの付加価値を提供することにより、新規に立ち上げた「挿し木苗生産事業」の早期拡大を進めていきます。

※1 蜂須賀桜と武家屋敷の会 http://hachisukasakura.com/
  徳島城御殿にあった樹齢250年の蜂須賀桜を広め、武家屋敷原田邸を保存する活動をしています。
※2 蜂須賀桜
  旧阿波藩最後の藩主である蜂須賀茂詔候ゆかりのサクラ
※3 光独立栄養培養
  組織培養でエネルギー源となる糖の替わりに高濃度の二酸化炭素と水と光を施用することで植物自身が持つ光合成能力を引き出す培養方法
     
当社技術により発根した蜂須賀桜の挿し木苗   蜂須賀桜(花)
当社技術により発根した蜂須賀桜の挿し木苗   蜂須賀桜(花)

 
以上