2006年7月31日

日本製紙ケミカル(江津事業所)に新ボイラー設置
~江津事業所の重油使用量を約85%削減~

株式会社日本製紙グループ本社

日本製紙グループの日本製紙ケミカル株式会社(社長:井上敏雄)は、江津事業所(島根県江津市)に石炭ボイラーを新設することを決定しました。投資金額は53億円、完成は2008年9月を予定しています。同事業所は、この新ボイラー稼働に併せて、既存の重油ボイラー2基を停止して重油使用量を年間約4万2千キロリットル削減し、エネルギーコストの大幅な改善を図ります。

日本製紙ケミカルの江津事業所は、溶解パルプ(※1)と機能性化成品(※2)事業で安定した収益を確保してきました。現在、国内唯一の溶解パルプ生産工場であり、業界内で重要な地位を築いています。
しかし、ボイラーの主燃料に重油を使用しているため、近年の原油価格高騰により事業所収益が圧迫され、燃料転換によるコスト削減が急務の課題となっていました。

日本製紙グループでは、本年4月にスタートした第2次中期経営計画の柱として燃料のオイルレス化を進めており、これまでに、日本製紙と日本大昭和板紙の工場で合計8基のバイオマスや廃棄物等を燃料とするボイラーの設置を決定しています。
9基目となる今回の新ボイラー設置により、グループ全体でさらなる重油使用量の削減を図るとともに、同事業所の将来的な発展に向けて収益基盤の強化を図っていきます。

※1 溶解パルプ
  亜硫酸塩を用いて化学的に精製したパルプ。レーヨンやセロファンなどの主原料となる。
   
※2 機能性化成品
  木材成分を有効に活用する化成品で、リグニン関連製品(主にコンクリート混和剤などに利用)、パルプ加工品(土木、飼料、食品、医薬・化粧品などで利用)、発酵製品(食品に利用)、など。

 
以上