2009年7月15日

バイオマスエタノール製造の技術開発に関する共同研究を実施

日本製紙ケミカル株式会社
コスモ石油株式会社

日本製紙ケミカル株式会社(本社:東京都千代田区一ツ橋1丁目2番2号、資本金:30億円、代表取締役社長:井上 敏雄)とコスモ石油株式会社(本社:東京都港区芝浦1丁目1番1号、資本金: 1,072億円、代表取締役社長:木村 彌一)は、昨年4月からバイオマスエタノール製造に関するフィージビリティ調査を行いましたが、その結果、木質原料を利用する第二世代バイオマスエタノールの製造について、幾つかの技術課題が明らかになりました。
 
そこで当社とコスモ石油株式会社は、これらの課題の解決を目指して、平成21年度独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の新エネルギー技術研究開発のテーマ「バイオマスエネルギー先導技術研究開発」に応募し、7月7日、委託先として採択の決定をいただきました。
 
当社とコスモ石油株式会社は、今後2年間の予定で、国立大学法人東京大学、国立大学法人九州大学とともに、亜硫酸脱リグニン法(*)を用いて木質バイオマスから効率的にエタノールを製造するための研究を進めてまいります。
 
<委託研究概要>
(1)テーマ:
『亜硫酸脱リグニン法を基礎技術とした木質バイオマスからの合理的エタノール生産プロセスの構築』
(2)事業費: 年間約20百万円(補助金)
(3)期間: 平成21年~平成22年(2年間)
(4)研究内容:
エタノール製造の原料となる糖類を木質バイオマスから生産するために、製紙技術に適用されている亜硫酸脱リグニン法を応用した前処理技術を開発する。
(5)研究受託者:
日本製紙ケミカル株式会社
コスモ石油株式会社
国立大学法人東京大学(農学生命科学研究科  松本 雄二 教授)
国立大学法人九州大学(農学研究院  割石 博之 教授)
 
* 亜硫酸脱リグニン法
パルプ製造法のひとつであり、国内では日本製紙ケミカル株式会社だけが工業利用している。木材中の接着成分であるリグニンを可溶化することにより他の成分(セルロース、ヘミセルロース)から分離し、同時にヘミセルロースの加水分解を伴うので、バイオエタノール製造における前処理技術としても有用である。

 
以上