2009年10月19日

未利用木材の紙資源への活用に関する協定を締結
~静岡県の企業と森を繋ぐ「ふじのくに森の町内会」を構築~

日本製紙株式会社

日本製紙株式会社は、本日、当社富士工場(工場長:八巻眞覧)と静岡県環境局、しずおか豊かな森づくり推進会議(注1)との間で「未利用木材の紙資源への活用に関する協定」を締結しました。
この協定は、3者が連携、協力し、未利用木材の紙資源への活用を進め、間伐を促進することが目的です。
昨今の木材価格の低迷により、間伐費用が捻出できず間伐が行われなかったり、間伐が行われた場合でも、伐採された木材が林内に放置されているのが現状です。そこで、紙を使用する企業が「間伐に寄与する紙」を購入することで間伐に係る費用を負担し、間伐を促進する新たな仕組み「ふじのくに森の町内会」を、当社と静岡県で構築しました。
「ふじのくに森の町内会」は、環境NPO「オフィス町内会」が2005年から運用している「森の町内会(注2)」をベースに、下記の特徴を加えた仕組みです。
 
「ふじのくに森の町内会」の特徴
1. 地産地消
静岡県内の森林所有者から切り出された間伐材を、間伐材チップとして同じ静岡県内にある当社富士工場が購入し、紙の原料とすることにより、地産地消で地域に根ざした循環型社会の実現を目指します。
 
2.「間伐に寄与した紙」から「間伐に寄与する紙」へ
先に間伐を行う「森の町内会」と異なり、紙の販売を先行して行い、その販売量と同重量の間伐を行います。従って、紙の販売に付加した間伐促進費が先に確保され、間伐がより確実に促進されることとなります。
 
注1)しずおか豊かな森づくり推進会議
林野庁の推奨により全国組織として設立された「美しい森林づくり全国推進会議」の静岡県版。企業、団体、森林所有者、地域住民等の連携により、森づくりを推進することを目的に、平成20年8月に設立された任意団体。
注2)森の町内会
間伐材と同じ重量の紙を「間伐に寄与した紙」として間伐促進費を付加して販売し、その紙を「間伐を支援する企業」が環境貢献として使うことで間伐を促進し、森林の育成を支援するもの。
 

 
以上