2009年12月7日

日本製紙ケミカル(江津事業所)に新パルプマシンを建設
~グループビジョン2015達成に向けた多角化事業の強化~

株式会社日本製紙グループ本社

日本製紙グループの日本製紙ケミカル株式会社(社長:井上敏雄)は、同社の基幹工場である江津事業所(島根県江津市)において、新たにパルプマシンを建設することを決定しました。これにより高付加価値セルロース(※)用途への参入を目指します。投資金額は63億円、完成は2011年秋になる予定です。
 
当社グループは第3次中期経営計画(2009年~2011年)において、紙以外の事業の強化に向けて具体的な取り組みを進めております。今回決定した日本製紙ケミカルの江津事業所に対する投資はその一環であり、同工場の事業領域を拡大し、収益力をより一層強化するものです。
 
日本製紙ケミカルの江津事業所は、国内唯一の溶解パルプ生産工場として、レーヨンやセロファンを製造する国内外のユーザーに対しシート形状(平判)の溶解パルプを供給することにより、業界内で重要な地位を築いてきました。今回建設する新しいパルプマシンでは、ロール形状(巻き取り)の製品を生産することが可能になります。それにより、これまで未開拓であったセルロース誘導体用途への参入も目指してまいります。
 
※高付加価値セルロース
木材成分(セルロース、ヘミセルロース、リグニン)の中で、紙用にはリグニン以外の成分を利用するが、化学工業用途にはセルロースの比率が高いパルプ(溶解パルプ)が求められ、シート製品はレーヨンやセロファンの原料に、ロール製品はセルロース誘導体(メチルセルロース、酢酸セルロース、硝酸セルロースなど)の原料に使われる。

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以上