1995年12月1日

日本製紙と日本紙パルプ商事が中国で合弁事業
~山東省の寿光永立紙業と合弁契約に調印~

日本製紙株式会社

日本製紙株式会社と日本紙パルプ商事株式会社の両社は、本日、東京会館にて、中国を代表する優良製紙企業である山東省寿光市(青島の約180km西方)の寿光永立紙業有限公司との間でノーカーボン原紙の製造・販売に関する合弁契約書の調印を行った。
 
1.合弁契約の内容
中国で不足するノーカーボン原紙需要に対応するため、寿光永立紙業の所有する上質紙m/c(1760mm幅)を3社合弁で改造工事を行い、日本製紙の技術指導により全量高品質のノーカーボン原紙に抄物転換し、年間約10,000tの生産を行う。
販売面では日本紙パルプ商事が中心となり中国の国内需要に応えるとともに海外に一部輸出を行う。
当面は、ノーカーボン原紙の生産に専念するが、将来、条件が整えば、ノーカーボン紙(製品)などの生産も検討していきたい。
 
2.合弁の形態
中国側が、土地、建物、設備を現物出資し、日本側が改造設備費用等の資金を出資して、寿光永立紙業工場内に合弁会社「寿光日本製紙有限公司」を設立する。幹部社員は、中国側から董事長、日本側から総経理を派遣する予定。総投資額は1,320百万円で、資本金は829百万円。出資比率は日本側が73.6%、中国側が26.4%。日本側の内訳は日本製紙が61.5%、日本紙パルプ商事は12.1%。
 
3.スケジュール
今後、中国での合弁会社設立申請を行い、許可がおり次第、改造工事に着手し、'96年末までにはノーカーボン原紙の生産を開始する予定である。
 
4.中国でのノーカーボン紙の状況
中国でのノーカーボン紙の需要は、現在年間約10万tといわれており、今後は、年率15%前後の伸びが見込まれているが、中国内ではノーカーボン原紙の製造メーカーは5~6社しかなく原紙不足が深刻な問題となっている。特に品質面で不充分な点が多く、これまで日本品が輸入されていた。

 
以上