1999年2月8日

光沢感熱紙を開発・発売

日本製紙株式会社

当社は、このほど光沢感熱紙を開発し商品化した。光沢感熱紙とは、一般の感熱紙が光沢度10%程度であるのに対して、80%以上の光沢度をもち、チケット・ラベルなどへの利用に適した商品である。
 
これまでも光沢のある感熱紙ラベルはあったが、これは印刷会社が印刷機で感熱紙にニス加工を施す方法によるものであり、印刷を必要としない用途ではほとんど利用されなかった。これに対し、今回開発したものは、従来の感熱紙に新開発の光沢を出せる特殊塗料(水系)を塗工し、光沢がついた原紙として販売するもので、印刷の有無にかかわらず、さまざまな用途で使用できる。
 
光沢感熱紙の特徴は、
 
 1. 特殊光沢層の上から印刷ができる。
 2. サーマルヘッド適性が良好(摩耗・腐食が少ない)。
 3. フィルム並みの表面性(平滑度10,000秒以上)をもつため、高画質な印字が得られる。
 
などがあげられる。
 
今後次のように、ベースになる感熱紙を選ぶことで、さまざまな用途に展開したい。
(ベース)    
耐熱性のある感熱紙 → 光沢感熱ラベル用途(コンビニのお弁当向けなど)
耐光性のある感熱紙 → コンサートなどのチケット用途
厚手の感熱紙 → 名刺や衣料などのタグ用途
高画質の感熱紙 → 写真などの画像出力用
 
なお価格は、従来のニス加工品と比べ、ほぼ同レベルである。生産規模は、当面月間50~100tを目指している。
 
 
(参考)光沢感熱紙の構造

(参考)光沢感熱紙の構造
 
以上