自家製TMRと元気森森®で「安心安全でおいしい牛肉」を

株式会社イワイ牧場 
専務取締役 岩井康介氏
(千葉県)

千葉県旭市で交雑種(F1)を約1,200頭肥育するイワイ牧場。2024年12月から給与を開始し、4カ月後に増体効果が表れたという。現在は10カ月齢以降の肥育牛全頭に元気森森®を給与している。こだわりの自家製TMRと国産飼料の元気森森®で「安心安全でおいしい牛肉」を全力で育てる三代目岩井康介氏に話を聞いた。

株式会社イワイ牧場

第一声「元気森森®使います!」の出会い

2024年は稲わらが不作でした。為替も1ドル150円に迫る勢いで、「稲わらが不足するのではないか」と、代替えをインターネットで探しているときに元気森森®を見つけました。12月にはじめて日本製紙の人が来た時、私の第一声は「元気森森®使います!」でした。それこそ、名刺交換するより先に(笑)

宮島牧場の木村農場長が2年以上前からすでに元気森森®を使っているというのも知っていました。木村さんは私の「スーパースター」です。以前宮島牧場を見学に行って、2年後くらいに再度見学した際、以前と比べて牛が大きくなってゆっくりしていて雰囲気も良くなったのを見ていたこともあり、迷いはありませんでした。

元気森森®が配合された肥育用TMR

機能性飼料「元気森森®」

元気森森®は粗飼料の100%代替えではない、かといって濃厚飼料でもない、というのが使ってみての実感です。当牧場はおからなどの食品副産物を使っています。食品副産物は飼料として濃度が薄いのですが、元気森森®をプラスすることで、飼料全体の消化効率が上がって各飼料の相乗効果が得られています。元気森森®にはさまざまな効果が期待出来ますので、それぞれ農場のシステムや飼料設計に合わせた使い方ができると思います。

現在はTMR中の元々の稲わらの量13%のうち5%を元気森森®に置換えています。

TMRミキサー投入前に土場で開封した元気森森®

DATAで見るイワイ牧場

元気森森®給与前後の成績比較
給与対象:F1メス肥育前・中・後期(10~26か月齢)
給与期間:2024年12月~
使用方法:TMR中の稲わら0.5Kg/頭と元気森森®0.5Kg/頭を置き換えて給与
データ出典:イワイ牧場

自家配と国産飼料へのこだわり

飼料は自家製と国産にこだわっています。自家配は牧場立上げ当初から導入しています。また、牧場でありながら、千葉県では唯一100%個人出資のTMRセンターなので、場内でTMRを製造しています。原料としておから、豆皮、ソバガラやモミガラ、穀類のくずなど食品残渣も使っています。

稲わらは旭市内をはじめ千葉県、茨城県からも調達しています。10カ月齢以降の肥育牛に給与するのは100%国産です。今年の8月から7~9カ月齢(育成後期)も粗飼料を北海道産チモシーに切り替え100%国産に切り替えました。ロシア・ウクライナの紛争長期化、海外諸国における有事の可能性など、世界情勢をみるとお金を払えば飼料が調達できる、ということではなくなってきます。飼料の国産比率を上げるのは必須と考えており、あとは国内の企業様を応援したい気持ちもあります。

国産飼料に切り替えた育成牛

食品副産物と元気森森®の組み合わせ

おからは牛肉の食味をよくします。それだけでなく元気森森®を追加したことで、肉特有の獣臭さのない、くせのない牛肉になりました。購入された業者さんから脂質が良くなったとか、切開面の感じがいいと言われるようになりました。

松永牧場での出会い

我が家が牛を飼い始めたのは祖父の代、1968年からです。その後、旭市内で区画整備事業があり、畑の土地を買い集めて今の場所に移転してきました。父は北海道で3年間修業をしてから牛飼いになりました。私が18歳のときの飼養頭数は300頭でした。高校卒業時に「牛屋になる!」と決めて、島根県の松永牧場で2年半研修しました。そこでたくさんの方と出会いました。人とのつながりができたことは人生の宝で、今でも電話して相談できるのは大変ありがたいです。

牛飼いでいることが好き、と語る岩井さん

失敗はめげない

松永牧場にいる間、補助金が出たタイミングもあり、600頭まで増やしました。松永牧場から戻り、1,000頭目指して何でもやってきました。本当に何でもやってきて、9割は失敗!でもめげません。やるなら全力投球、ダメでもへそを曲げず、同じ間違いは二度としません。立て直しが早いのには自信があります。

2018年に完成した北牛舎

チェックポイントを増やす経営で効率化を実現

この牧場には約1,200頭いますが、糞尿処理を除き、働いているのは私を含めて4人です。4人で回すためのコツは「チェックポイント」を作ることです。チェックポイントごとのマニュアルを確定しておくことで、従業員による判断を減らし、省力化にもつながります。作業だけでなく、血液検査もチェックポイントです。15~16カ月齢のときに検査をします。元気森森®を給与してから、ビタミンの振れ幅が小さく、コントロールしやすくなったような気がします。あくまでも感じ、ですが。

農場HACCPを2020年11月に取得しました。チェックポイントが増えたおかげで、当牧場では過剰在庫が減り、コストが下がりました。

北牛舎では630頭を国産飼料で肥育している

安心安全でおいしい牛をこれからも

コロナの時期、市場価格が下がったので出荷をやめたことがありました。その時、お叱りを受けました。「お前の牛は高くても買っている。安くなったら売らないのか」と。本当にごもっともで、それ以来、必ず毎月42頭を出荷しています。

私は牛と農家経営が好きで、心掛けていることは余裕をもって牛を飼い、愛情をもって牛を育て、安心・安全・味に自信を持てる牛を出荷することです。また、自家製TMRと元気森森®で「安心安全でおいしい牛」をこれからも全力で育てます。

岩井康介氏、左胸には屋号「喜三」の刺繍

取材日:2025年9月19日
企画・取材:日本製紙株式会社 バイオマスマテリアル・コミュニケーションセンター