溶解パルプサルファイトパルプ

特長

当社のチップヤード
当社のチップヤード

石油・石炭とともに、貴重な天然資源である木材を合理的かつ高度に活用することは、時代の要望でもあり木材化学工業に課せられた使命です。

木材中の約半分を占めるセルロースや一部のヘミセルロースは、紙やパルプの原料として古くから利用されています。当社の溶解パルプは、サルファイト蒸解によって製造し、セルロース純度をより高めている事から、特にレーヨン・セロファンの原料として広く使用されてきました。

さらに、ヘミセルロース及びリグニン含有量が低いために高白色度で、化学変性原料として用いるには最適である事から、CMC(カルボキシメチルセルロース)、その他種々のセルロース系誘導体の重要な原料として、また熱硬化性樹脂(主にユリアとメラミン樹脂成形材料)の基材としても使用されている他、製紙用(特殊機能紙)として幅広く使用されています。

当社の溶解パルプは、長い間の信用と技術により、我が国の木材化学工業の代表製品として皆様の利益を高め、お役に立てるものと考えております。

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ケミカル事業本部 第三営業部

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構造

木材の化学組成

溶解パルプの主成分であるセルロースは、木材の主要成分であり、自然界に最も豊富に存在する物質の一つです。表に示すように、針葉樹と広葉樹で僅かに組成が異なります。
その木材チップを高温高圧下、重亜硫酸塩溶液で蒸解し、セルロース純度の高いパルプを製造しています。

成分針葉樹(N材)広葉樹(L材)
セルロース(%) 49-58 50-62
ヘミセルロース(%)
ヘキソサン(%)
ペントサン(%)
8-24
4-12
4-12
20-33
2-6
18-27
リグニン(%) 23-32 18-24
その他(%) 1-4 1-6

セルロースの化学構造

セルロースは、炭素(C)、水素(H)、酸素(O)の3種類の元素からなる高分子化合物で、澱粉や 砂糖と同じく炭水化物であるために環境に優しい物質です。

分子式(C6H10O5)n
セルロースは、グルコース(ブドウ糖)が直鎖状に長くつながった構造(1,4-βグルコシド結合)をしています。

針葉樹および広葉樹の形態的性質の比較

針葉樹と広葉樹の繊維形態の比較を次の表に示します。
針葉樹の繊維は一般的に広葉樹と比較して太く長い繊維です。

針葉樹(N材)広葉樹(L材)相違点
主要構成要素 仮導管90%以上。射出柔細胞、木柔細胞などは約10%以下である。 木質繊維60~80%。射出柔細胞、木柔細胞10~30%、導管約10%。 L材は柔細胞が多い
繊維長(mm) 1.5-5.5 0.5-2.3 L材はN材の約1/3以下
繊維幅(mm) 0.039-0.043 0.021-0.024 L材はN材の約1/2
形態比
(繊維長/繊維幅)
88-103 52-63 L材はN材の50~60%
繊維細胞膜厚
(mm)
0.001-0.003 0.003-0.006 L材はN材の約2倍

性質

セルロースの重合度

図1 パルプのの相対粘度と重合度

セルロースの溶媒

溶解性酸化分解安定性
酸化銅アンモニア 良好 あり 不安定 青色、透明
銅エチレンジアミン 良好 あり 不安定 青色、透明

パルプの主用途

ビスコースレーヨン ビスコースレーヨンには、普通レーヨンと強力レーヨンの他にポリノジック(衣料用)があり、それぞれレーヨンステープルとレーヨンフィラメントがあります。品質の優れたフィラメントやポリノジック用にはステープル用と比較してセルロース純度の高いパルプが使用されています。
セロファン レーヨンがビスコースを小さな孔から押し出して紡糸するのに対して、セロファンは細いスリットからビスコースを押出し凝固、再生させフィルム状にしたものです。
アセテート パルプに酢酸を化学的に作用させて作り半合成繊維と呼ばれています。特徴は絹のような感触と光沢をもっていることで、発色の良さから婦人服地等衣料用に使用されています。
成形材料 プラスチック・ユリヤ・メラミン樹脂製品にパルプが充填材として使用されており、製品は電気機械部品、食器類、玩具等幅広く使用されています。
セルロース誘導体 セルロース誘導体原料としてパルプはCMC(カルボシメチルセルロース)・MC(メチルセルロース)・HPC(ヒドロキシプロピルセルロース)・HEC(ヒドロキシエチルセルロース)等に使用されています。また、パルプを酸加水分解処理及び機械的に粉砕して微紛粉化したものにセルロースパウダーがあります。
特殊機能紙 当社のパルプはSP法(サルファイトパルプ)で製造し高度の処理をしていますので、不純物が少なく白色度の高い製品です。その特徴を活かして、フィルター原紙、バルカナイズドフィバー等、特殊な紙関連製品に幅広く使用されています。

銘柄

溶解パルプの原料である針葉樹および広葉樹の配合比率を変えることにより、用途に応じた多種多様なパルプを用意しております。

α-セルロース相対粘度(-)白色度(%)
NDPT ≧ 90 4 - 5 ≧ 92
NDPS ≧ 92 9 - 14 ≧ 90
NSPP ≧ 89 5 - 9 ≧ 93
NBSP ≧ 87 5 - 9 ≧ 90
LNDP ≧ 89 4 - 5 ≧ 92
LDPT ≧ 90 4 - 5 ≧ 92
NSPP-HR ≧ 93 8 - 11 ≧ 92

α-セルロース:17.5%水酸化ナトリウム溶液不溶部割合。
相対粘度:銅エチレンジアミン水溶液で溶解したときの比較粘度。重合度の指標。
白色度:ハンター反射率計によって測定した白色度指標。

荷姿:シート状パルプ(200kg/1ベール)

用途

各パルプ銘柄の主用途

化繊セロファンセルロース
誘導体
成形材料紙加工品アセテート
レーヨン
ポリノジック
テープ
フィルム
CMC
HEC、HPC
プラスチック
ユリア・メラミン
フィルター原紙
機能紙
たばこ用フィルター
NDPT
NDPS
NSPP
NBSP
LNDP
LDPT
NSPP-HR

CMC:カルボシキメチルセルロース
HEC:ヒドロキシエチルセルロース
HPC:ヒドロキシプロピルセルロース