森林経営・原材料調達に関わる責任海外植林事業

地域と共存しながら再生可能な資源である木を育てています。

海外植林地の持続可能な森林経営

地域に貢献する植林事業を展開しています

日本製紙グループは、植林地周辺の地域社会と良好な関係を築き、ともに発展していくことが重要であると考えています。森林経営にあたっては、地域住民、地域の文化・伝統と自然環境・生態系に配慮しています。また、雇用の創出や教育活動への援助などを通じて地域経済にも貢献しています。

Tree Farm構想

再生可能な木質資源を自ら育てています

「Tree Farm構想」とは、畑で作物を育てて収穫するのと同様に、木を自ら育てて収穫・活用し、それを繰り返すことで持続可能な原材料調達を行う、日本製紙(株)の海外植林プロジェクトの考え方です。
現在、ブラジル(5.0万ha)・チリ(1.3万ha)・オーストラリア(1.5万ha)・南アフリカ(1.1万ha)において、計8.9万ヘクタール(2015年末時点)の植林地を管理しています。環境行動計画「グリーンアクションプラン2015」では「海外植林面積20万ヘクタールを目指す」ことを掲げていましたが、紙需要の減少、チップ需要の減少に対応すべく、森林経営の効率化を目的とし、一部植林事業の整理・縮小を行っています。

地域生態系に配慮した植林事業

日本製紙グループは、草地、農場・牧場の跡地や植林木の伐採跡地を植林地として利用しています。また生長の早いユーカリを中心に、各地の気候と製紙原料に適した樹種を選んで植栽しています。ユーカリの一斉植林と域内の生物多様性の維持を両立するために、生態系への影響が大きい河川沿いの原生植生を残すなど、適切な処置をしています。

水辺林を残した植林

水辺林を残した植林

青色部が水辺林

青色部が水辺林

下記の世界地図内の地域をクリックすると、日本製紙がその地域で育てる海外植林の詳しい情報が見られます。

  • 日本
  • オーストラリア
  • 南米
  • アフリカ
海外植林事業での森林認証取得状況
事業会社別海外植林プロジェクト 認証制度名(ライセンス番号) 取得時期
PTP(オーストラリア) AFS 2006年6月
BTP(オーストラリア) AFS 2006年4月
Volterra(チリ) FSC®(FSC®C120260)
CERTFORCHILE
2014年1月
2007年12月
Forestco(南アフリカ) FSC®(FSC®C012171) 2003年4月
AMCEL(ブラジル) FSC®(FSC®C023383)
CERFLOR
2008年12月
2014年9月

植林のサイクル

植林のサイクル
  • 萌芽更新後は、STEP1・2を飛ばし、STEP3へ

当社の海外植林地では主にユーカリを植えていますが、ユーカリは植栽後早ければ6年で製紙用として充分な大きさに生長します。伐採は計画的に行い、伐採後の土地に新しく植栽する方法や、切り株から生える芽を育てる萌芽(ぼうが)更新と呼ばれる方法で森を再生します。

国によって植林の作業方法は様々ですが、ここではオーストラリアの10年伐採サイクルでの例を紹介します。

植林のステップ

STEP01 植栽準備作業(植え付け1年目の5月頃)

雨期に入る5月頃、地面をほぐし、畝(うね、筋状の盛土)を作る耕耘作業を行います。
写真のように、マウンダーと呼ばれる器具をトラクターで牽引して、土をかき起こし、畝を作ります。
所有地内であっても、水路や原生植生のある箇所は、地域の生態系に影響を与えないよう、手をつけずに保護します。苗畑では植栽に必要な苗を、雨期の出荷に向けて計画的に育てます。

畝作り作業

畝作り作業

出荷を待つユーカリ苗

出荷を待つユーカリ苗

STEP02 植栽作業(6~8月頃)

植栽作業
植栽作業

雨期の6~8月頃(オーストラリアの冬にあたります)に植栽を行います。
プランティングチューブと呼ばれる植栽器具を使って、畝に1本1本人の手によって植え付けます。1人で1日あたり2~3千本、ベテランは6~8千本ほど植栽します。

STEP03 保守作業(植栽後~約10年間)

植栽後1年(約2.5m)
植栽後1年(約2.5m)

植栽した苗は夏の日差しを浴びてすくすく育ちます。当社が海外植林地で主に植栽するユーカリという樹種は1年間で3~4mも生長しますが、植栽直後はか弱く、雑草や色々な病虫害から保護しなければなりません。
また、夏の乾期には火災の心配もあり、様々な問題の早期発見のためにも定期的な巡回は欠かせません。

STEP04 伐採作業(植栽約10年後)

約10年で樹高が20mを超えるほどに生長した木をハーベスターと呼ばれる重機などを使って伐採します。
伐採された丸太は皮を剥いた後で、植林地やチップ工場に設置したチッパーと呼ばれる機械で製紙用チップに加工されます。

ハーベスターを使った伐採作業

ハーベスターを使った
伐採作業

木材チップ(1片約2~3cm)

木材チップ(1片約2~3cm)

STEP05 更新

通常、初めての伐採後と2度目以降の伐採後で、更新の方法が異なります。

初めての伐採後 萌芽更新

切り株から発芽した萌芽
切り株から発芽した萌芽

オーストラリアなどで当社が主に植栽しているユーカリ・グロビュラスという樹種は伐採直後の切り株から芽が生えてきます。
この芽を育てる萌芽更新と呼ばれる方法で森を再生します。

2度目以降の伐採後 再植林

植栽作業
植栽作業

通常2度目の伐採後は萌芽更新ではなく、再び植栽をすることで森を再生します。
また、1度目の伐採時に生長が良くなかった場合やアカシアのように萌芽しにくい樹種の場合も、萌芽更新を行わず、植栽により再生します。

海外植林Q&A