紙の豆知識Q&A

最初に標準寸法が決められたのは、昭和4年（1929年）に、当時の商工省が日本標準規格（JES）で「紙の仕上寸法」を発表したことに始まります。

それまでは、書籍や雑誌では日本古来の四六判、菊判が広く用いられ、しかも仕上寸法自体が統一されていませんでした。このときは、原紙の「標準寸法」としてA列、B列の2種類を定め、「仕上寸法」としてA列、B列ともに0番～12番までが決まりました。A4、B4というのはA列の4番、B列の4番という意味です。

規格統一にあたっては諸外国の例も調査し、A列にはドイツ規格のA列系統をそのままとり入れ、B列では日本独自の寸法を作ったのです。A列は0番を一平方メートル、B列は0番を1.5平方メートルとし、いずれも長辺と短辺の比を1対ルート2とした四角形で0番を半分に折ったものが1番となります。

製紙会社では洋紙を一定の寸法に切って供給していますが、特別なものを除いて代表寸法が決まっています。これを原紙寸法といいます。印刷後、四方を裁ち落として仕上げられるので原紙寸法は仕上げ寸法より一回り大きいサイズになっています。

日本工業規格での、印刷紙の代表的寸法は次のとおりです。

1.A列本判　625×880
2.B列本判　765×1,085
3.四六判　788×1,091
4.菊判　636×939

「紙」の原料について教えてください。

「紙」の原料は、大きく分けると2つあります。
1つは、木材です。製材に使われた後の残材や、森林で間伐する際に発生する間伐材などを細かく砕き、木材チップとして使用しています。また、日本の製紙会社は、オーストラリアや南米をはじめとする海外で積極的に植林に取り組み、育てた分の木を原料として使用しています。

もう1つは、古紙です。日本は、古紙の再利用を目指した回収制度が整っていて、古紙を利用する技術開発も積極的に行われていることから、世界の中でも最も盛んに古紙が使用されている国の1つとなっています。

「紙」の原料となる木はどんな木なのですか？

「紙」の原料となる木には、いろいろな種類の針葉樹や広葉樹が使われていますが、主に広葉樹ではユーカリやアカシア、針葉樹ではマツ、スギ、ヒノキなどです。

紙の原料には、木材チップという、木を細かく削った木片を使用します。木材チップは、丸太から製材を取った残りの背板や、製材に使えない細い木や曲がった木などを有効利用したものです。また、植えて育てて収穫した植林木も原料として多く使用しています。

再生可能な資源である木を適切に利用するため、日本製紙は、「原材料調達に関する理念と基本方針」を定め、環境と社会に配慮した持続可能な原材料調達を行っています。

紙はどのような単位で取引されるのですか？: 紙は1平方メートルあたりの重量をグラム表示した「坪量」という単位で取引されています。坪量は紙の基本的な規格の一つで、「米坪（べいつぼ）」とも呼ばれています。日本製紙が表示している坪量は、生産ロットの平均値を使用し、品質仕様書の規格値（坪量）も生産ロット平均値の範囲を示しています。

紙のことをもっと知りたい方は日本製紙連合会ペーパーワールドをご覧ください。

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