抄紙技術
基盤技術研究所では、省資源化や環境負荷低減を目指し、抄紙工程(ウェットエンド)の薬品・技術開発に取り組んでいます。オンライン評価装置や粘着異物の新評価法、独自の脱インキ技術、繊維配向制御技術を活用し、古紙利用拡大と高品質な紙の安定生産を実現しています。
省資源化に向けたウェットエンド技術開発
環境への付加軽減のため、パルプの削減、古紙や炭酸カルシウムの利用増大など省資源化を進めています。その中で生じる課題を解決するために、基盤技術研究所では薬品の性能や繊維の状態をオンラインで評価できる装置を活用して(写真)、抄紙工程(ウェットエンド)に利用する薬品や技術の開発に取り組んでいます。
新たな粘着異物評価法を利用した低グレード古紙の利用増大
低グレードの古紙には、シールなどに含まれる粘着異物が多く混入しています。基盤技術研究所では古紙再生工程で微細化された粘着異物を蛍光プローブを用いた技術(写真)や生物化学の分野で開発された新たな技術(水晶振動子微量天秤)を活用し、評価を行っています。これらの技術を用いて効率的に粘着異物をコントロールし、低グレードの古紙利用増大に取り組んでいます。

オンライン繊維配向計および繊維配向制御システムの開発
抄紙機のワイヤー部で形成される紙層構造は、紙の基本的な性質を決定します。基盤技術研究所では、流体力学的な知見を基に繊維の並び方 ( 配向性 ) を制御する技術を確立し、世界に先駆けてオンライン繊維配向計を開発いたしました。さらに、これらの技術を発展させることで、繊維配向を自動制御するシステムの開発にも成功しています。この画期的な技術を導入することで、高品質な紙を安定して製造することが可能になりました。

詳細なプロファイル測定・解析技術による品質向上
紙プロファイル測定装置を用い、紙の坪量・厚みなどの品質の抄紙方向・幅方向分布を詳細に測定・解析しています。ラボでの精密評価により品質課題を可視化し、製品性能の向上や操業トラブルの原因究明・改善に役立てています。

