パッケージング研究所(技術紹介)発泡断熱カップ
~水蒸気の力を利用した環境に優しい断熱容器~

日本製紙グループの技術力を活かした新しい紙容器

近年、脱石油資源の視点から紙基材が注目されており、カップ麺にも紙製容器が多く使われるようになっています。これまでは表面を波状や二重・三重構成に加工することで断熱性を付与してきましたが、最近では独特な手触りを持つ新たな断熱容器(発泡断熱カップ)が誕生しています。原紙の上に設けたラミネート層を加熱し、紙がもつ水分(水蒸気)の力で発泡させ、断熱性を付与したこの容器の基本技術は当社グループ(日本デキシー)が開発したもので、原紙製造から加工までを当社グループが担っています。

カップ原紙のトップメーカーとして培ったノウハウを活かす

発泡不良の例
発泡不良の例

優れたカップ品質を得るには、原紙物性を均一かつ適正範囲にコントロールする必要がありますが、当社はカップ用原紙のトップメーカーであり、これまで培ったカップ原紙生産技術がこの発泡断熱カップの優れた品質を支えています。

川下まで含めた技術開発で安定・高品質な生産をサポート

ラミネート加工装置
ラミネート加工装置

発泡断熱カップは、原紙抄造、ラミネート加工、印刷、成型・発泡加工等の工程を経て生産されます。いずれの工程も品質に大きく影響するため、原紙供給のみにとどまらず、一連の加工条件を調査、解析し、安定した製品を供給できる体制を構築しています。ラミネート加工については、所有するラミネート加工機を使って、加工条件 ( 樹脂の種類・配合、表面処理方法等 ) が、発泡断熱カップの品質や生産性に及ぼす影響を調査しています。

高い分析技術に支えられた安定品質

発泡断熱カップは、「断熱性」「成形性」「カップ表面の美麗性」が重要です。これらの品質は消費者が抱く安全性や商品イメージに大きく影響するため、それらの評価方法についても検討を進め、あらゆるお客様に満足いただける安定した品質供給をめざしています。

お問い合わせ
フォームからのお問い合わせ

研究開発に関するお問い合わせ