経営方針2030ビジョン

2030ビジョンの策定にあたり

現在、気候変動を中心とした様々な環境問題や、新型コロナウイルスへの対応など、世界が大きな転換期を迎えています。その中で、当社グループは企業グループ理念の実現を追求すべく、2030年に目指す当社グループの姿を描き、その達成に向けた経営課題を明らかにしたガイドラインとして「2030ビジョン」を策定しました。

2030年に目指す姿

サステナビリティ経営の推進

2030ビジョンでは、社会・環境の持続可能性と企業の成長をともに追求するサステナビリティ経営を推進していきます。そのための起点は、当社グループの社会的存在意義を表している企業グループ理念です。当社は、この理念の「目指す企業像」に掲げる4要件を満たすため、社会的課題の解決にかかわる活動テーマを抽出し、当社の重要課題として位置付けました。これらに取り組むことは、2030年に向けて持続可能な社会の構築を目指すSDGsの達成に貢献することになります。
  
成長分野の事業規模拡大と木質資源をベースとした新製品の開発を進め、需要減退の継続が予測される洋紙事業のリソースを新しい分野に転換していくとともに、フレキシブルな人材再配置を進めていきます。さらに、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、非化石燃料の混焼率拡大に加えて新たなバイオマス燃料の開発を進め、脱石炭を軸としたエネルギー構成の見直しを進めていきます。また、当社グループは森林価値の最大化と木質資源を利用した製品の拡大によって、事業基盤の強化とともにカーボンニュートラル社会の構築に貢献します。育種・増殖技術の活用によって森林の生産性向上を図ることで2030年までに海外植林地での「CO2固定効率の30%向上」を目指し、生物多様性の保全や水資源の確保等による公益的機能の発揮、国内社有林の活用を通じた林業の活性化にも取り組んでいきます。