ニュースリリースブラジル・AMCEL社を100%子会社化~総合バイオマス企業の基盤となる戦略的森林資源として~

日本製紙株式会社

日本製紙株式会社(社長:芳賀 義雄、以下「当社」)は、本日、丸紅株式会社(社長:朝田 照男、以下「丸紅」)との合弁事業である植林・チップ生産輸出事業会社、ブラジルのAMCEL社(注1)を100%子会社化しました。あわせて、オーストラリアにおける丸紅との合弁事業であるWAPRES社(注2)について、当社の持つ全株式を丸紅に譲渡しました。

当社は、持続可能な森林資源を作り上げる「Tree Farm構想」(注3)を推進し、国内外で木質バイオマス資源の拡充を図ってきました。その中でも、ブラジル北端に位置するAMCEL社は、近年の積極的な再生可能エネルギー政策により木質バイオマス燃料の需要が高まっているヨーロッパに近いという優位性を持っております。当社は「木」を総合的に利用する「総合バイオマス企業」として、従来の紙パルプ向け原料造成のみならず、資源エネルギー事業への展開拠点の一つとしてAMCEL社を位置付け、同社へ経営資源を集中することにしました。

AMCEL社の豊富で再生可能な森林資源を活用して、当社グループが長年にわたり培ってきた植林・育種技術を活かし、植林木の成長性や品質の向上を図るなど、より一層効率的な植林資源の造成・拡大を進めていきます。また、発電利用をはじめ木質バイオマスの利用への関心の高まりを背景に、当社は世界各地で展開している海外植林事業の経営効率を高め、更なる国際競争力強化を図っていきます。

  1. 注1AMCEL社概要
会社名: Amapa Florestal e Celulose S.A
所在地: ブラジル アマパ州 サンタナ市
設立年: 1976年 (2006年に当社と丸紅が50%ずつ出資し共同で買収)
資本構成: 日本製紙100% (2013年3月29日以前: 日本製紙50%、丸紅50%)
事業概要: 植林、チップ・バイオマス燃料輸出
植林面積: 約6万ヘクタール (総保有面積:30万ヘクタール、植林可能面積:13万ヘクタール)
AMCEL社位置図
  1. 注2WAPRES社概要
会社名: WA Plantation Resources Pty. Ltd
所在地: オーストラリア 西オーストラリア州 バンバリー市
設立年: 2000年
資本構成: 丸紅100% (2013年3月29日以前: 日本製紙50%、丸紅50%)
事業概要: 植林、チップ輸出 (主に日本向け)
植林面積: 約3万ヘクタール
  1. 注3「Tree Farm構想」
    畑で作物を育てて収穫するように、木を自ら育てて収穫し、それを繰り返すことにより持続可能な木質バイオマス資源造成を実践する日本製紙の海外植林プロジェクト。

以上