ニュースリリース塗工紙「オーロラコート」の品質を改良~省電力型UV印刷への適性を向上~

日本製紙株式会社

日本製紙株式会社(社長:馬城文雄)は、当社の上質塗工紙の代表銘柄である「オーロラコート」の省電力型UV印刷(注1)への適性を向上させました。

枚葉印刷市場では、小ロットかつ短納期で仕上げる仕事が増加しており、省電力型UV印刷機の導入が進んでいます。一般的に省電力型UV印刷は、低温時における専用インキのタック(粘り気)が、油性インキに比べて大きく上昇するという特徴があり、特に表面に光沢を持たせたグロス系塗工紙は紙の平滑性が高い分、冬場を中心にピッキング(注2)のトラブルが発生しやすくなります。

今回、印刷機メーカーや印刷資材メーカーのご協力のもと当社の技術力を生かし、「オーロラコート」の表面強度を上げる対応を行うことで、ピッキング耐性を向上させ、省電力型UV印刷を想定した品質を実現しました。また、表面強度を上げると油性インキが乾燥しにくくなるという課題も克服し、油性印刷、UV印刷、双方の印刷条件で適応する用紙となっています。

品質を改良し、さらに幅広い印刷適性を持つようになった「オーロラコート」をはじめ、今後も特長ある製品開発を通じて、お客様の幅広いニーズに応えていきます。

  1. 注1省電力型UV印刷
  2. UV印刷とは、紫外線を照射することにより硬化乾燥するUVインキを使用して行う印刷のことで、油性インキに比べて乾燥が早いという特徴があります。
  3. 省電力型UV印刷は、従来型のUV印刷に対し、高感度UVインキと省電力UVシステムを組み合わせた新しいUV印刷の総称です。従来型のUV印刷用インキに比べ、油性インキに近い仕上がりを実現するインキが開発され、印刷用紙を中心とする商業印刷への導入が飛躍的に増加しています。
  4. 印刷機メーカーは省電力型UVシステムの技術革新を進めており、代表的なものに、株式会社小森コーポレーションの「H-UV」があります。

  1. 注2ピッキング
  2. 印刷時に紙の表面がむけてしまうこと。

以上