ニュースリリースセルロースナノファイバー(CNF)による蓄電体の開発に向けて
CNF蓄電体開発の一環で、LED点灯検証に成功

日本製紙株式会社

日本製紙株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:野沢徹、以下「当社」)は、セルロースナノファイバー(以下「CNF」)による蓄電体の開発に向け、蓄電体実用化の検証実例としては、学術実験以外に世界で初めて、CNF蓄電体のLED点灯検証に成功しましたのでお知らせします。

当社はCNFについて、TEMPO酸化CNF(工業用途全般)、金属イオン担持変性セルロース(紙製品・不織布など)、カルボキシメチル化CNF(食品・化粧品など)、CNF強化樹脂(自動車、家電などの構造材料)の4つのタイプをラインアップし、用途開発の加速と新たな用途の開発に取組んでいます。中でもCNFの蓄電性については、本年3月東北大学と当社の共同研究の成果として、アモルファスセルロースナノファイバーを利用して創成した物理的高性能電子吸着体の発見として公表※され、現在両社で国際特許を申請中です。

※ 3月23日付 東北大学プレスリリース「CNFによる蓄電体の開発 アモルファスセルロースナノファイバーを利用して創成した物理的高性能電子吸着体の発見」参照

CNF蓄電デバイスは既存の電気化学的蓄電池と比べ

1.電流長時間充電法でなく高電圧短時間充電法である

2.劣化がしにくく、リサイクル性が高い

3.化学反応を使わず安全性が高い

などの優位性が期待されています。この蓄電デバイスの開発に向け、当社は現在、CNF蓄電膜の製造プロセスの開発に取組んでいますが、今回の実験はその取組みの一環です。

当社は「木とともに未来を拓く総合バイオマス企業」として、引き続き、新素材・CNFの市場創出の強化と、脱・減プラスチック社会の構築や地球温暖化対策に貢献してまいります。

以上