ニュースリリース木質由来のミクロフィブリル化セルロース(MFC)を用いた新しい法面モルタル吹付工法の開発について
日本製紙株式会社
日本製紙株式会社(代表取締役社長:野沢徹、本社:東京都千代田区、以下「当社」)は、ライト工業株式会社と、ミクロフィブリル化セルロース(以下「MFC」)を用いた新しい法面モルタル吹付工法を開発しました。これにより、法面モルタル吹付で発生するクラック(ひび割れ)を、簡単に抑制することが可能となります。
MFCは繊維幅をナノからマイクロオーダーにカスタマイズ可能なセルロース繊維です。当社のセルロースナノファイバー(CNF)と同じ木質由来の原料を用いており、粘度や透明度、保水度、ゲル感等を各用途に合わせて製造できることと、比較的安価であるため、各種工業用配合剤や食品・化粧品添加剤へ使用できるとともに、大量製造・大量使用にも適しています。※1
従来の法面モルタル吹付工法では、乾燥により発生しやすいクラックを抑制するため、吹付後に散水をすることが一般的でしたが、法面では傾斜により水が流れ落ちるなどの理由でクラックの抑制が十分ではないとされています。そのため、今回、粘性のあるTEMPO酸化MFC※2水分散体を散布することによりモルタル表面に水を保持させ、クラックを抑制する効果を評価したところ、効果を明確に確認することができました。※1:MFCとCNFの比較
※2:セルロース(原料パルプ)をTEMPO触媒によって酸化し、軽微な解繊によって製造したもの
※3:NETIS登録情報
【登録内容】
・ 登録番号:HK-240016-A
・ 技術名称:ミクロフィブリルセルロース(MFC)配合養生材
・ 分類:モルタル吹付工
・ 区分:材料
以上