ニュースリリースTEMPO酸化CNFの粉体品「Cellenpia(セレンピア)®TD-02X」を開発、サンプル提供を開始

日本製紙株式会社

日本製紙株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:野沢徹、以下「当社」)は、約3nmの完全に均一な繊維幅にナノ分散した超極細繊維であるTEMPO酸化CNFシリーズにおいて、水分散タイプのTC-02Xの乾燥粉体品で、水への再分散性に優れ、CNF100%である「Cellenpia(セレンピア)®TD-02X」を開発し、サンプル提供を開始します。

TD-02Xは、水に再分散した時に、シングルナノファイバー水分散液として、高透明度、高アスペクト比、チキソ性等のユニークなレオロジー挙動、および懸濁安定性を発揮し、水分散体で提供しているTC-02Xと同様の特性を示します(注1)。粉体での提供となることで、物流費を大幅に削減できるとともに、保管・保存が容易となり、海外市場への展開も含めて適用範囲が大きく広がることが期待されます。

なお、当社では石巻工場でTEMPO酸化CNF(注2)を産業用途全般向けに、江津工場でカルボキシメチル化CNF(CM化CNF)(注3)を食品・化粧品用途向けに、それぞれビジネスベースで生産し、全国で販売しています。また、富士工場においては、CNF強化樹脂「Cellenpia Plas®(セレンピアプラス®)」を実証生産中でヤマハ発動機と連携して部品開発を行うとともに、各ユーザーへのサンプル提供を実施中であり(注4)、昨年11月より、CNF配合天然ゴムである「Cellenpia Elas®(セレンピアエラス®)」のサンプル供給体制も整えました(注5)。これに今回、TEMPO酸化CNFの粉体品であるTD-02Xをラインアップに追加することで、「Cellenpia(セレンピア)®シリーズ」のさらなる拡販を目指します。日本製紙は、「木とともに未来を拓く総合バイオマス企業」として、新素材・CNFの市場創出を加速し、減プラスチックの構築や地球温暖化対策に貢献していきます。

(注1) 用語の意味

・チキソ性     : 静置状態では粘度が高く、攪拌すると下がる性質

・レオロジー挙動 : 対象に外力を加えた際の物質の変形および流動一般に関する動き

・懸濁安定性 : 溶液中に含まれる不溶性成分が均一に分散した状態で安定する性質

(注2) セルロース(原料パルプ)をTEMPO触媒によって酸化し、軽微な解繊によって製造したCNF。繊維幅約3nmの非常に細いCNF

(注3) セルロース(原料パルプ)をカルボキシメチル化(CM化)し、軽微な解繊によって製造したCNF。繊維幅数nm~数十nmのCNF  https://www.nipponpapergroup.com/products/cnf/ 

(注4) 日本製紙ニュースリリース「ヤマハ発動機とCNF強化樹脂の用途開発に関する連携を開始」https://www.nipponpapergroup.com/news/year/2022/news221116005347.html

(注5)日本製紙ニュースリリース「CNF配合天然ゴムCellenpia ElasTM(セレンピアエラスTM)サンプル提供開始」 https://www.nipponpapergroup.com/news/year/2022/news221205005358.html



以上